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本ブログのアクセス統計: 60万アクセスを達成しました。ご訪問ありがとうございました。

60万アクセスまでの経過

2009年12月に始めた本blog。2011年7月ごろに10万アクセスを達成し、2011年12月13日には15万アクセスを達成。
その後、私も更新しておらず、アクセスは少し減りましたが、3月1日には18万アクセス。2012/4/18に20万アクセス、2012/8/21に25万アクセス、2013/1/18に30万アクセス、2013/12/17に40万アクセスを達成しました。しばらく見ていなかったら、2015/5/1に50万2584アクセスになっていました。またまた、しばらく更新しないうちに、2017/6/11に60万7197アクセスになっていました。2018/7/7 .. おお七夕 .. には63万0656アクセスになっていました。久しぶりに更新しました。

2014年2月28日金曜日

凄い米国の高校生 - ヘタレが日本の最大課題では?

Stanford大で凄い高校生から夏のインターンの応募が来た。新人教育は面倒だと、いつもは受け入れを渋る私の指導教官も、さすがに興味があるとmailを転送してきた。

大学でプログラミングを勉強しましょう..とか、How To 本で勉強しましょうといっているレベルでは、米国トップには追いつけない。また、おっさんのにわか勉強 では歯が立たないのを実感してほしい。

彼はBay Areaの公立高で最高難度を誇るMonta Vista High School のJunior つまり日本の高校2年に相当

彼のGPA (See: http://bit.ly/MyYtOg ) は4.6 (平均成績: All Aで4.0のはず。それもMonta Vista High School で...)

彼の経歴:
- 2010:  Java Club部長
- 2012- : 高校でのプログラミング教育のメンター
- 2013- : 携帯アプリ開発

彼のスキル:
- Java, Python, JNI, JNA, Lua
- JDBC, SQL, MySQL, NoSQL DB
- HTML, XML,  JSON
- Eclipse IDE, Git
- Apache, LibGDX, Box2D, Slick2D, Kryo
- Networking development – TCP/IP, UDP, Socket,
- Multithreading development

彼の受賞歴:
 - 2013 : 州の Game Simulation and Programmingで優勝
 - 2013 : 全米 Game Simulation and Programming 決勝進出
 - 2011 : Stanford Program Contestで2位

2014夏のインターンでの彼の実績)
米国シリコンバレーエリアの高校の夏休みは6月に始まり、8月中旬まで。日本よりも、ちょっと早めにずれている。
彼は高校が休みになった6月頭から、母親に送ってもらって、Stanfordに顔を出し始めた。

彼が入ったプロジェクト: Stanford RAMCloud: https://ramcloud.atlassian.net/wiki/display/RAM/RAMCloud

  1. 米国人の常で、まず、初っぱなのミーティングでぶっ飛ばす。認めてもらうには、最初が肝心というわけである。が、通常通りで、最初だけであとは、割とマイルド。さすがに、頭の回転が速いようで、超早口の英語でまくし立てる。。
  2. 最初の1週間で、自分のnotePCにLinuxを入れ、Stanfordのサーバで実験しているシステムを自分のPCに移植。(Stanfordで使っているLinuxはRed Hat Enterprise Linuxという有料品なので、無料のLinuxに移植している。スイスCERNから来ていた詳しい人が手伝ったようだが...)
  3. テーマとして、このRAMCloudというシステムで博士課程の学生が卒業前に途中まで作った「Javaインターフェースを完成させる」というものを選択
  4. 2〜3週間で完成。性能チューニングに入る。性能も向上。プログラムの登録(git commit)に必須としている単体テスト(unit test)も作成。
  5. 私が新規に導入していたサーバをサーバ室に据え付け、設定するのを作業者の影響がでない土曜にやるというのを聞きつけ、是非手伝いたいとやってきて。良い勉強になったといっていた。
  6. 教授による、code review (記述確認)をpassして、成果物をRAMCloudのgitに登録。
  7. 他に貢献できることはないか...というので、RAMCloudにかけていた、Job管理システムの原型を作った。
  8. 記念写真を撮りたいとのことで、集合写真を撮って去って行った。
  9. その後、手書きの感謝のメッセージに写真を貼ったカードを全員に配っていった。
  10. 秋の終わりに、PhD卒業生とのさよならDinnerがあり、彼も招待されてやってきた。そのとき、「絶対に、この研究室でまたインターンをやりたいので、またよろしく。大学もStanfordに入るつもりだ」といっていた。
とにかく、「絶対」がでてくる人間は強い。できない言い訳ではなくて、やるための方策を考えるから....

チャレンジ精神)
インターンが終わったあと、彼に、何故?どうやって応募したのか?聞いた。。答えは、

  1. 高校の夏休みに大学のサマースクールにいく学生がいるし、大学から案内も来る。
  2. でも、それではもの足らなく感じて、インターネットで大学の研究テーマを探し、各大学の教授あてに片っ端から自分のレジメをいれて、おねがいのemailを送った。
  3. 返事をくれた教授はそんなに多くないし。Stanford大でも数名。その中に、今回、Summer Internをした当指導教官がおり、大変興味をもってもらえ、インターンにこぎつけた。
知り合いに頼ろうとかしないで、高校生のくせに、自分の力で道を切り開こうとするところが凄い。シリコンバレーにいる中国系なので、親もIT関係の研究者で、日頃から良いインプットがあるのかもしれない。


補足情報)
Monta Vista HighのAPIスコア(1000点満点の共通テスト See: http://bit.ly/MyXKg5 、これの学校平均点。有名校はこれをあげるために作為が入っていると思う)は、なんと957点にあがっている。Monta Vista High http://bit.ly/1hm5YEo (一学年 600人) は、Cupertino市 (Apple本社がある市), West San Jose, Sunny Valeをまたぐ, Fremont Union High School District  http://www.fuhsd.org/HIGHschools の5校の中でもトップ、アジア人だらけ

関連する拙blog:
 (以下では、改革すべきといっているが、本稿での結論は、「どんな環境でも、できるヤツはできる、ヘタレが最大の課題」とちょっと違ってきている)

2012年6月4日月曜日: 米国こそ学歴社会である (上記APIスコアについて解説)

2013年2月5日火曜日: 米国の理科教育 (たしかに理科教育の改革は必要)

2013年2月7日木曜日: 大学の本分は教育ではないのか。。 (大学も一流にしたい)

2012年5月20日日曜日:  日本の教育は早々に改革すべきである (教育課題投稿のまとめ)

2013年5月6日月曜日: Stanford大学の授業 (Stanford の授業の様子)

2013年5月6日月曜日: Thought for the Weekend - Stanford大CS142より (Stanford大では人間教育=エリートには必須 もやっている)


参考1: 次点のLynbrook High のAPIスコアは946点 See: http://bit.ly/Mz0Q3I ここはもうちょっと白人が多い。AppleのSteve Jobs, Wozniakの通ったHomestead High http://bit.ly/1hmfQOq もこの学区にあり、APIスコアは874点。

参考2: 日本最難関 東大理III (医学部, 定員100人)でA判定を出すセンター試験成績は855点が必要 http://bit.ly/Mz1v5n (難易度も違うが完全性が必要という点で比較したい) これを1000点満点に換算すると950点になり、ほぼMonta Vista HighのAPIスコア=学校平均に等しい。

See also :CA school rating: http://bit.ly/MyX7Ds (親の学歴、学生の人種構成も出ているので是非ご覧下さい)

感想)
受験戦争はくだらないとか言っていても、できるヤツは、与えられた環境の中で才能を発揮する。社会人でも同じだが、環境をイイワケにして、へたれているのが、今の日本の、最大の課題 なのでは。。

2014年2月23日日曜日

団体行動と個人主義のバランスを考える時期なのでは?

ソチオリンピックでの浅田真央のフィギュアへの取り組み方、観衆の対応について、議論が起きているが、私の感じている違和感をまとめておきたい。

Facebookで議論してみると、「私のステレオタイプではないのか?」との意見も出たが、海外で暮らしている目でみて、海外での報道の仕方と比べると、明らかに日本文化がしみ出していると思う。これもあるのかFacebookでは、海外で暮らしたことがある多くの知人からは賛同が得られている。

オリンピックで必要な才能とは?)
まず、どういう競技にしても、
  1. 一番必要なのは本人の才能と努力であり
  2. 次が監督や家族のサポート
  3. 次が組織委員会などでの組織的なサポートだと思う。
このあとに、応援者のサポートを仰々しく入れて、その成果だとか感動物語にするのは、昨今の日本の報道の特徴だと思う。

日本と欧米の文化の違い)
文化としてみれば、米国にはなくて日本にあるものとして、運動会、文化祭、修学旅行があげられる。小学校で運動会をやっているのは、必ず日本人の補習校である。
特定の種目の大会はあるが、いろいろな種目をそろえて、ほぼ全員参加に近い形で、家族まで呼び込んでやるのは、日本人たちだけである。

つまり、同じ組織に居る仲間に団体行動を強要する文化が存在する。

これは、格差を作らない、全員にそれなりの役割を与え、全体で何かを成し遂げるという理想があり、素晴らしい文化だと思うし、このおかげで、高い平均的な労働意識を維持してきたと思う。

団体行動文化の負の側面)
ところが、昨今になってこの負の側面も見えてきている。それは、機械化、合理化、IT化により労働集約型ではなくて、少数精鋭(ソフトウェアでいえばAgile開発 http://bit.ly/1lpFYsk 、平たく言えばベンチャー型)の産業がでてきた。かつ、それが高成長・高利益率の産業になっている。そこでは、大勢に役割分担をして回すやり方は合わない。

昔から少数精鋭は日本にもあった)
実は日本にも昔から少数精鋭に近い産業も存在した。それは、職人芸であり、刀鍛冶、芸術家(浮世絵師なども..)がそういう分野だった。

ところが、高度成長期からバブル期にかけて、欧米式のマニュアル化を中途半端に導入したおかげで、この少数精鋭部隊の育成が無くなった。そして、平凡な大勢でなんとかする、というやり方だけが残ったように思う。

現在の大企業でおきている弊害)
たとえば、大企業で画期的な製品プロジェクトを立ち上げたとすると何が起こるか? プロジェクトへの期待が高まるにつれて、勝ち馬に乗る動きが起きる。「私も協力します」「なにかやらせてください」と知識も経験もない有象無象が集まる。本来、中核になるべき人が、管理工数として忙殺されることになる。一方、立ちあげ期のプロトタイプを作る時期には、そんなに人は必要ないので、プロジェクトは立ち上がらない。すると、勝ち馬に乗ろうとしていた人達は、今度は敵に回ることになる。「そもそも、あのプロジェクトは筋が良くない。失敗だった」とかになる。それでは、画期的なことはできない。

浅田真央に掛かったプレッシャー)
浅田真央にしても、彼女は彗星のように現れ、15歳で、当時女子では珍しかった3回転ジャンプを飛んだ。そこに、あたかも自分達もヒーロー育成に協力したかのように、大勢があつまって、彼女に凄い技を要求したのではなかろうか。少なくともマスコミのインタビューは3回転ジャンプをどう取り組むかの話題ばかりだったようである。最近しばらく調子が悪かった体操でも、才能のある選手がでてくると、画期的なウルトラCばかりを期待していた。

そして、有象無象は、期待する通りにならないと、「彼女には才能がなかった。ヘタだった。コーチが悪い」と知ったようなことを言う。「ヘタだと言うなら自分で3回転ジャンプの手本をやってみせろよ!」というような選手でないと、注目されたあとに成績を出しにくいのかもしれない。その点では、浅田真央は性格が良すぎたのかもしれない。それも含めて、才能が無かったといえば終わりかもしれない。

世界で活躍するには日本人離れした個性が必要なのかもしれない)
北島康介 http://bit.ly/1p97e1c
イチロー http://bit.ly/1p981iy みたいなキャラも才能のうちなのかもしれない。このリンクにあるイチローの名言から、

『期待はいくらかけてもらっても構わないんですけど、僕は僕以上の力は出せないので、自分の力を目一杯出すしかないということですね』 
『どんなに難しいプレーも、当然にやってのける。これがプロであり、僕はそれにともなう努力を人に見せるつもりはありません。』
『準備というのは、言い訳の材料となり得るものを排除していく、
そのために考え得るすべてのことをこなしていく。』 
特定分野で才能がある人には、日本の扱い方が苦痛に感じたことがある人は多いのではなかろうか。。

日本を再び世界で活躍する国にするには)
全体行動と個人行動、特に才能のある人や異端に対する接し方について、そろそろ考え直す時期では無かろうか。

日本文化の良いところを失わない為にも。