- 語学力
- リーダーシップ
- 教養
- 専門知識
- お金
多分もっと大事なものがあると思う。
それは、アイディンティティ(自己同一性、帰属意識) http://bit.ly/VptUMB であろう。
海外で活躍する人たちが、「日本を良くするために」といろいろ情報を発信するのも、実は、海外で良いことを見付けたからではなく、目立ちたいためでもなく、外に出てこそ感じた、日本への強い帰属意識によるものだと思う。
親が子供に与えられるもの)
子供が国際人になったときに、一番重要なのは、アイデンティティだと思う。それは、
- 日本人とは何なのか
- 日本とは何なのか
- 自分のオリジン, 祖先は誰なのか
- 自分の親、祖父、親戚はどういう人だったのか
- 自分が存在するのは何のためなのか
などである。日本人とは。。は、学校でも教えられるが、自分の祖先や由来などは、家族しか教えられない。
生みの親が分からないひとが、実の親にこだわるのも、このアイデンティティを求める人間の本性だろう。
国内でも)
日本の国内でも、出身地を離れれば、強い郷土愛を感じることがある。郷土の言葉にコダワルこともある。まして、文化が全然違う海外に出れば、そういうコダワリを強く感じる。
昔は)
1980年代、まだ、インターネットもないころに、米国中西部の大学院に留学した人によると、一切日本語に触れることが無かったという。日本人の友人がわずかにいるだけで、一切日本語に触れないので、英語はかなり上達したという。
一方で、全くの異文化の中にいて「自分が日本人である」という強い帰属意識を感じたとのこと。友達は、米国人よりも、英国人など欧州人とか台湾人とか、同じくアイデンティティ危機を感じている人が、多かったという。
今は)
インターネットもある、Facebookもある、西海岸とかには日本人も沢山いる。ダイソーやラーメン屋など日本を感じる店舗もある。それでも、やはり皆、日本に貢献したいと思い。いろいろ発信している。
海外を学ぶだけではなく、本当に自国のことを考える人を増やすためにも、若いうちに、旅行ではなく、どっぷりと海外につかる経験をさせたほうが良いと思う。
そこでよりどころになるのが、アイディンティティであり、海外に出てから悩むよりは、最初に持たせておいてあげたい。
実は転職時にも起きる)
このアイディンティテイの喪失に悩むのを、アイデンティティ・クライシスともいう。
これに悩むのは、青年期に自我の形成時にも起きる。
就職や転職時に自分の専門性は何かでも悩むだろう。
退職したあとにも起きると思う。
企業内の転勤で他の部門に異動しても起きると思う。
終身雇用で流動性が乏しいと、このアイディンティティクライシスに会う機会が、少なく、企業や自分について考えるチャンスが減って流されやすいと思う。定年してから、気づくよりは、もっと早く気づきたい。
ある程度の流動性こそ活力の源といえる一つの原因かもしれない。