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本ブログのアクセス統計: 60万アクセスを達成しました。ご訪問ありがとうございました。

60万アクセスまでの経過

2009年12月に始めた本blog。2011年7月ごろに10万アクセスを達成し、2011年12月13日には15万アクセスを達成。
その後、私も更新しておらず、アクセスは少し減りましたが、3月1日には18万アクセス。2012/4/18に20万アクセス、2012/8/21に25万アクセス、2013/1/18に30万アクセス、2013/12/17に40万アクセスを達成しました。しばらく見ていなかったら、2015/5/1に50万2584アクセスになっていました。またまた、しばらく更新しないうちに、2017/6/11に60万7197アクセスになっていました。2018/7/7 .. おお七夕 .. には63万0656アクセスになっていました。久しぶりに更新しました。
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2011年12月4日日曜日

サスペンションの奥の深さ - ジオメトリについて

サスペンションは奥が深いと言われる。少しだけ分かってきたので解説したい。間違い等あれば、ご指摘願いたい。

Motro Fan illustrated vor.38 エンジンテクノロジー p.018にあるBMW7シリーズ(F01 / F02型)のフロントのハイマウント型マルチリンクサスの図を以下に引用する。左が前方である。

lower link, Anti-roll bar, tie-rod, lower link (back),   Hub carrier
BMW7シリーズ(F01/F02)のフロントのマルチリンクサス。左が前方。

タイヤの接地角の用語)

以下にタイヤの接地角の用語の図を示す。
以下にあるのは、プリウスのフロントサスであり、マクファーソン・ストラット(俗にいうストラット)である。

Toyota - TISより、(前輪側方から見た図、左が前方、ストラットサスペンション)
キャスター角、キングピン軸、トレイル値

Toyota - TISより、キャンバー角
ストロークによるトレール値の変動)
上記の図で、キングピン軸が斜めである。バネとダンパーの方向にストロークするので、車高が変わるとトレイル値が変わる。一方、ダブルウィッシュボーンなどは、タイヤが水平にストロークする。キャスター角は、実存転舵軸としてハブの軸に設けてあるので、設計自由度も高いし、タイヤ中心とのずれもへり、操舵の正確性も高まると思われる。

キャンバー角の変動)
上記下図bのように旋回すると車体がロールするので、転舵軸は垂直に保たずむしろ斜めにした方が、タイヤのグリップがよい。これを制御するために、ストラット式のサスでは、キャンバー角方向に、キングピン軸すなわちダンパーを斜めに付けている。
キャンバー角の変動に関しても、ダブルウィッシュボーンやマルチリンクなど平行リンク機構のほうが設計自由度が高い。これはアッパーリンクを短くすることで達成される。

F1ではタイヤがばかでかく、タイヤ回転軸と重心の高さがほぼ一致しているのでロールがきわめて小さいと思う。そもそもボディ下面を路面ぎりぎりにして、グラウンドエフェクトを得ているので、ロールすると車体が路面に接触する。アンチロールバーも必要無い。

には、「ネガティブキャンバーにすると、旋回性能は高まるが、タイヤが変摩耗するので、最近の車はほとんどキャンバーを付けない」とある。F1では、タイヤは動摩擦係数を稼ぐために溶けて摩耗しどうせ交換する。なので旋回性能向上に注力する。これが、F1が、強いネガティブキャンバーの理由かと思う。

もう少し重心の高いレースカーは、ダブルウィッシュボーンのアッパーリンクが若干短い。これは上記のロール時のタイヤの設置性の向上だと思う。ただし、これらもサスのストローク量は小さいし、ボディ下面は路面に近く、ロールは小さく押さえている模様。

もちろん、ストロークの量すなわち路面とボディ下面の高さや、アンチロールバーの強さやサスの堅さも関係してくると思う。左右のサスをアンチロールバーでつないでロールを押さえ押さえるとリジッドに近くなるし、サスを堅くして転舵軸の変動を押さえるのも、乗り心地を犠牲にすることになりかねない。乗り心地とのトレードオフだと思う。

以下にはショールームにあった高級スポーツカーのフレームモデルにあったサスの写真を掲載した。
2011年11月26日土曜日: Tesla Model S - 高級EV自動車の4ドア版
また、アクティブホイールというのもある(以下)。この中で、慶應大学のエリーカに用いられているタンデムホイールサスペンションについても紹介した。アンチロールバーを導入して、ロールを押さえると、独立懸架の特徴も損ねる。アクティブサスペンションであれば、乗り心地と操舵の正確性を両立させれる可能性がある。今後の動向に期待したい。
2011年11月27日日曜日:ミシュランのアクティブホイールとMotor Fan illustratedの勧め
サスの剛性)
ブレーキング、加速、横G、ハンドリングなどで、急な加速度を受けたときに、サスがぐらつかない剛性が重要だといわれる。この点でも、ストラットよりは、ダブルウィッシュボーンの方が剛性が高いし、リジッドだといわれる、トーションビームの方が優れている面もありそうに思える。

トーションビームのリアサスについては以下に書いた。トーションビームは、プリウスなど、Cクラスといわれる普及型以下のFF車で、リアサスペンションとして広く使われている方式である。


2011年11月27日日曜日: トーションビームサスペンションの利点



サスペンションは奧が深い。

2011年11月27日日曜日

ミシュランのアクティブホイールとMotor Fan illustratedの勧め

ミシュランのアクティブホーイルは画期的に思える。

17インチホイールの内側に以下を実装してしまう。(16インチホイールでも可能とのこと)。それでいてバネ下荷重を32kgに押さえるとのこと。
  1. 最大60kW (通常30kW)のモータ
  2. ブレーキ
  3. モータによるアクティブサスペンション
タイヤ一輪で最大60kWという出力はかなり大きい。現行のトヨタ Prius ZVW30が(モータ最大出力 60kW, 最大トルク207NM) 、日産Leafは(モータ最大出力 80kW, 280NM)である。これは車両全体での値に対して、上記は一輪あたりの出力である。

ただし、サスは内蔵していないものの、似たようなアクティブホイールは、従来から慶應大学でエリーカとして研究されている。こちらのタンデムホイールサスペンションという2車輪連動の油圧サスも興味深い。格好もよいが、5人乗りにしては、リムジンのように車体が大きい。

エリーカ) http://www.eliica.com/project/eliica/chassis.html

32kgのバネ下重量は画期的)
バネ下荷重(重量)について) http://support-carlife.com/banesita.html

ミシュランのタイヤと14インチホイールの実測で16kg) http://romeo-hp.hiro.jp/5-11clutch.htm
ディスクブレーキロータが5.7kg) http://www.a-t-s.co.jp/10etc/break/index.html
ブレーキロータについてはここが詳しい) http://www.dixcel.co.jp/subcontent/literature/literature01.html#disc_05

通常車のバネ下重量は、上記の合計の21.7kgに、ダンパー(ショックアブソーバ), バネ, サスペンション支持体(アームとかリンク, トーションバー:Prius,LeafなどFF車の多くが後輪に使うトーションビームは相当に大きい) が追加されること考えると、ミシュランのアクティブホイールの32kgというバネ下重量はかなり画期的に思える。

Motor Fan illustratedをお勧めする)

Motor Fan illustratedは大変ためになる本である。様々なテーマで刊行されているうえに、定期的に同じテーマが見直されて刊行され、内容の陳腐化を防いでいる。図解が多く、データも充実し、説明も分かりやすく、目から鱗となることが多い。多少値段は高いが、値段以上の内容の充実ぶりだと思う。是非購入をお勧めする。私は、最近続々と購入している。

写真を用いて解説する)
Motor Fan illustrated 「オートマチックトランスミッション完全理解」vol.47 1,600円 2010/9/29刊行 p.93より写真を引用する。


左側が駆動用モータ、中央がアクティブサスペンション用モータである模様。
これだけ小さいと、車内スペースには余裕ができるし、レイアウトも自在になる。

ストロークが足らないのでは無いのか)
ホイール内にサスをいれると、ストローク(変異幅)が足らないように見える。果たしてそうであろうか。
  1. 上向きのストロークは、そもそもタイヤハウスがあるので、もともと大きくは取れない
  2. 下向きのストロークは、実は余りいらないのではと思う。すなわちサスペンションは急激な変動を吸収できれば良いのだと思う。現に、ハイマウント型の、マルチリンクのアッパーリンク長はかなり短く、大きなストロークが取れそうには思えない。以下に、Motro Fan illustrated vor.38 エンジンテクノロジー p.018にあるBMW7シリーズ(F01 / F02のフロントのマルチリンクサスの図を示す。アッパーリングが短いので、下向きのストロークもさほど大きくはとれない。
BMW7シリーズ(F01/F02)のフロントのマルチリンクサス。左が前方。

さらにこれだけ、アッパーリンクとロアーリンクの長さが違うと、キャンバー角も一定には保てない。むしろリンク長をかえてキャンバー角をコントロールしているように思うが、F1のサスやダブルウイッュボーンではリンクを上下等長に近づけているものもある。ストロークした時にタイヤの接地角を一定に保つのが良いサスペンションだというわけではなさそうである。 これはもっと奧が深い。私は車については素人だが、すこしだけ分かってきたので、以下に記載した。

2011年12月4日日曜日: サスペンションの奥の深さ - ジオメトリについて



自動車業界もIBMPCと同じ道を歩むのでは)
アクティブホイールをどこかが提供し、この制御系をどこかのメーカが提供する。もちろん、動力系とサス系で得意なメーカが別々に制御系を提供しても良いだろう。
すると水平分業が進む。PCのHarddiskとMotherboard, CPU, memoryなどのように部品を専用メーカが提供するわけである。専用メーカ間では、競争により価格低下が進む。

そして組み立ては誰でも出来るようになり、IBMPCのように、ここでも価格競争と低価格化が進む。自動車産業もIBMPCのような、薄利多売に巻き込まれる可能性がある。

幸い、車は贅沢品であり安全が重要でもある。デザインや居住性など差異化要素は、PCよりも大きい。ボディ剛性や空力設計などが車の性能に大きく影響してくる、アナログ的な複合システムでもあるので、ディジタル的なPCとは違う。上記のサスペンションの奥深さもその一つであろう。ただし、そういう設計は大企業でないとできないかというと、小さなレーシング用のチューンナップチームがいたりする。

いずれにしても、生き残りを工夫しないと、従来のようにはいかない。