2012年7月8日日曜日: トップダウンと権限委譲
は、何となくそうかなぁ。。と思っていたのだが。。米国にどっぷりとつかって、マネージメントも勤めた方と話しをして、実に腑に落ちたことをまとめた。
海外いる人が国際人とは限らない)
その方曰く、「米国に住んで、米国流を理解したつもりで、喧伝している方もいるが、話しをしていくと、どうも腑に落ちず、気まずい思いになることがある」とのこと。
米国にいようが、どこにいようが、日本流の見方を外せない人には、本当にその国のやり方は理解できない。そういう曲解した理解の人が書いた書物や論評をみて、国際化を語ったらそれは迷走する。昨今、Facebookなどに流れる、「あるべきxxx」とか、「国際的なyyy」とかというもののかなりの数は、かなり日本的な視点から間違った見方をしている。
失われ続ける日本の美徳)
2011年10月15日土曜日: 思考停止していませんか? 日本の美徳を失う舶来崇拝?
にも書いたが、昨今日本は、国際化といいつつ、失ってはいけないものを失い。学ぶべきところに学んでいないケースが多い。
「悪貨は良貨を駆逐する」であり、悪いことの方が真似やすいのだからかもしれない。
真の国際化は難しい)
この方は、おそらく40歳過ぎで渡米され、もう引退されている。高齢での渡米にもかかわらず、ほぼ完全な米国アクセントの英語を話される。文化を学ぶ態度があるから、立派な英語が話せるのであろう。が、その方曰く、「米国で、本当のマネージャになろうとしたら,中学・高校の間にこちらにいる必要がある」。
それほどに、nativeに溶け込むのは難しい事であり、ちょっとばかり英語が話せたからとか、社内英語化で国際化したなどと思うのは、かなり甘い考え方なのではなかろうか。
「英語はbrokenでもいいよ」という方がいる。考えてもみて欲しい。片言日本語で、敬語も使えない、書く日本語も間違っているガイジンと、ちゃんとした敬語を使い、こちらの空気も察することができる日本人とどちらと議論する気になるかを。。
日本はなぜ迷走するのか)
とにかく、大企業では、朝から夜中まで奴隷のように働いて、全く豊かになれない人が多い。サボってもマイナスに成らないシステムなのでサボればよいが、それでもまじめにやる人たちのがんばりが、今の日本企業を支えている。ある意味、悪平等な評価システムの中で、上手に立ち回る人たちを、生真面目な人が支えているように思う。
昨今、リストラや経費削減と言われる。エンジニアは切れないので、スタッフを減らす。するとどうなるか、スタッフの仕事をエンジニアがやるようになる。生産性が下がる一方であろう。本来技術開発のマネージメントをする人間に、経費削減の計算をさせはじめたら、競争力のある技術は開発できない。
1945年の終戦後20年足らずで日本は高度成長 http://bit.ly/O5D0Xs に入った。しかし、1991年からの10年は失われた10年と言われ http://bit.ly/MAVpvv その後、また10年が過ぎている。焼け野原から20年で高度成長に入れた国が20年も足踏みをしている。過去の成功と、今の失敗の差分が解析できていたら、こうはならないのでは。
家族的経営と終身雇用を誇った日本の大企業が、リストラを何度も行っている。いままでの人数で上手く運営されていないものを人数を減らしたら何がおきるか。コスト削減は、弱体化を招く非常に危険な手法である。ましてや、日本の場合には、一定以上出世した人は温存され、現場で働く人や、引き取りどころのある優秀な人を切る、逆リストラになることが多い。