- 高機能なWireless Sensor Tag
- 自立する2輪車: Lit Motors
Facebookにしても、そういうもの。
クリエイティビティというのは、こういうところにあるものかもしれない。凄く画期的なものばかり追求することが、ビジネスを生むわけでもなさそうである。
高機能なWireless Sensor Tag)
WiFiを使って、スマホなどに情報をpush通信するセンサーである。
サイト(英語): http://wirelesstag.net/index.html
ここから以下に写真を引用する。
本体形状 |
利用法例。家庭内にWiFiのTag Managerを起き、外出先から家庭内の状況をモニターする。Broadband Router (Firewall)を乗り越えて通信する設定が必要。 |
Tagを監視するスマホアプリ |
主な機能は、
- 地磁気センサーで、自分の角度を検出して、ドアが空いているかどうかが検出できる
- 温度センサーも内蔵 (冷蔵庫や室内の温度管理ができる)
- 定期的(30秒)なpush転送とackを用いた再送プロトコルで通信断にも強い。アルミホイルでTagを包むとout of rangeが通知される。
- 電池は3年持つ。
ドアや窓に鍵が掛かっているのかどうかの検出ができるようなインターフェースも用意されると、さらに良いと思う。
GPSか電波による位置計測を内蔵して、ものの位置情報が把握できると、捜し物にも便利になる。
ただし、GPS unitは秋葉原の秋月電子のボードでも3,000円弱 http://akizukidenshi.com/catalog/goods/search.aspx なので、
複数のWiFi電波から割と精度よく位置測定する技
WiFiの発信源が近接しておかれている状況や、802.11n (MIMO: http://ja.wikipedia.org/wiki/MIMO ) を活用すれば、さらに位置推定を高精度化できるのではと思う。
すると、全自動棚卸しや、モノ探しに使える。
自立する2輪車: Lit Motors)
自立する2輪車。セグウェイの公道利用版ともいえようか。
http://litmotors.com/ が、ホームページであり、分かりやすい紹介ビデオがある。
機能の概要は、以下の通り、
- 電動2輪車である
- 2つのジャイロをもちいて、停止時も安定を保つ。乗ったままバックもできる
- 足をつかなくて良いので、シェルで囲むことができ、側方衝突も安全
- 原理的に、トレッド幅( http://cars.jpn.org/body/bdy03.html )が十分とれないピザ屋の3輪車より
は、ずっと安定性が良さそうである - スマホから制御ができる
- 製品版は、ホイールが光ったり、なかなかかっこが良い
もちろん、基本的に2輪なので、 4輪で問題になる、ロールや、内外輪の回転差・進行方向の差におるスリップも起きず、スムーズな旋回も期待できる。
ただし、ジャイロに関して、いくつか気になる点もある。
- 技術的には、常時回る2つのジャイロの消費電力
- ジャイロによる車体の倒し込みへの影響、つまり、2輪車としての
挙動の不自然さをどう押さえ込むか
製品版のモックアップ |
試作車が公道を走行する様子 |
2つのジャイロで静止時にも直立を保つ |
引きずっても絶対倒れない安定性の実験風景 |
http://bit.ly/PS2wnl にある、ムラタセイサク君も静止時不倒制御ができる。ジャイロをつかっている点も同じである。後ろ向き走行、遠隔操作、障害物検知などのビデオもある。
基礎技術(部品技術)が、そこにありながら、製品まで発展させられていない。ここが、クリエイティビティの差なのかもしれない。ムラタは部品メーカなので、製品に手を出さないのは妥当かも知れないが、そこに、ビジネスの部品が転がっていたのに、日本人はだれも気づかなかった。というのが気になっている。
くやしがってもしょうがない。反省の材料にしたい。 儲かるビジネスは技術ではなくて、製品企画なのである。日本の大企業には、ここが極めて弱い会社が多い。 (別途記載したい)