- 音楽の授業ではオーディションをしてクラスを選ぶ
- クラスは学年ごとには分けず、通年で演奏の腕で分ける
- クラス毎に楽団が作られる
- 授業の成果発表として発表会を毎月ぐらいの頻度で行う
- 会場は学校のホール等だが、一人10ドルぐらいの入場料をとる
- 300人ぐらい入る会場はいつも父兄や学校の友人で満席
- 父兄がボランティアで参加して、軽食やおかしが振る舞われることもある
- ブラスバンドの精鋭中の精鋭は、マーチングバンドとして選抜され、フランスのコンクールに出場する。これが、最大の栄誉(目標)らしい。
- シリコンバレーのFremont学区には5校あったが、どこもハイレベルな楽団をもっていた
- Lynbrook高校が全米屈指の進学高であることは以下に書いた。
2012年6月4日月曜日: 米国こそ学歴社会である
ともあれ、以下に書いた日本の運動会文化とは、大分、狙いも運営も違うように思う。
2014年11月2日日曜日: 日本だけの運動会文化
楽団の構成)
- 弦楽団:全生徒数700人程度の高校でオーケストラが2つ存在する
- Orchestra -- 弦の一軍
- Wind Ensemble -- 弦の二軍
- ブラスバンド
- Symphonic Band -- ブラスバンドの一軍
- Concert Band -- ブラスバンドの一軍
- 合唱
- Dolcissima Girls -- 女子合唱の精鋭
- Girls Choir -- 女子合唱
- Concert Choir -- 男子合唱
時々合同演奏もやる。
主な特徴)
主な特徴)
- 二軍でもクラスに入るのにオーディションが必要
- ただし、ヘタクソで入った子供も区別せず、ちゃんと指導するし、本人もモチベートされて一生懸命練習する。また1〜2ヶ月ぐらいでコンサートに出してもらえるので大変モチベーションが上がる。
- 毎月発表会があるが、これは音楽のみ。合唱と合同だったり、そうでなかったり。
- 発表会では順位をつけたりしない
- 先生が毎回工夫を凝らす。
- 楽曲を変える。ポピュラーにしたり、有名クラシックにしたり、現代音楽風の難度の高い曲にしたり
- レベル別の小グループにわけて以下の試みもしている。
- 先生は指導しない
- チーム選定、楽曲選定、衣装、舞台での並び(座るか、立つか...)は、全部チームで決める。
- 指揮者はなく自分たちで工夫してタイミングを合わせる
- コンクールが時々ある。ここでは、
- 特定分野のみの大会。私が聴講したのはブラスバンドのコンサート
- エリアの高校対抗であり、優勝校と上位校はカリフォルニア大会に進出する
- 順位をつける。一軍も二軍も一緒に争うので、当然一軍が上位に来る。
- 演奏後、審査員による好評があるばかりか、楽団は演奏終了後に別室によばれ楽曲指導が行われる。そこでは音楽の先生が、演奏の問題点を指摘し、課題修正のための練習が行われる。指導していたのは、以下のような数点のポイント
- 強弱(アーテキュレーション)の付け方:一人で演奏するp(ピアノ)のほうが、大勢で演奏するpp(ピアニッシモ)より大きい音になる
- 情緒の出し方
- Lynbrook高校のCondert bandは二軍なので上位には食い込めなかったが、ハイレベルな一軍のSymphonic bandも州大会には進出できなかった。
競争って本来こういうものなのではないのでしょうか....
以下)2012/4/3に開催されたコンサート: 自主的にメンバ、楽曲、服装をえらび、指揮者無しでやる演奏会の試みから...
間違えてオーディション有りのクラスに全く素人で入った子が 頑張った結果、2ヶ月でコンサートにも出場し、 校長先生から頑張りと上達をたたえた表彰状 (彼は、熱を出しても登校していた) |
2012/3/31 :地域の全校によるコンクール 演奏と審査員講評のあと別室で審査員の一人による Lynbrook高校のConcert Band(管の2軍)への指導会 |
弦の一軍のなかの最も精鋭チーム 左はじがコンサートマスタ(圧倒的に上手い)、隣が副コンサートマスタ |
他の弦のチーム |
金管楽器のチーム |