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本ブログのアクセス統計: 60万アクセスを達成しました。ご訪問ありがとうございました。

60万アクセスまでの経過

2009年12月に始めた本blog。2011年7月ごろに10万アクセスを達成し、2011年12月13日には15万アクセスを達成。
その後、私も更新しておらず、アクセスは少し減りましたが、3月1日には18万アクセス。2012/4/18に20万アクセス、2012/8/21に25万アクセス、2013/1/18に30万アクセス、2013/12/17に40万アクセスを達成しました。しばらく見ていなかったら、2015/5/1に50万2584アクセスになっていました。またまた、しばらく更新しないうちに、2017/6/11に60万7197アクセスになっていました。久しぶりに更新します。

2011年6月23日木曜日

京速コンピュータと地震予知

スーパーコンピュータである、京速コンピュータがLinpackで世界トップになりました。ひさびさに明るい話題で新聞も取り上げていますが、Linpackはかなり現実と乖離した(密行列を扱う)、とても昔の簡単なベンチマーク。使い道が議論されていないのが、気になります。

京速コンピュータについては、以下にまとめました。

2011年11月14日月曜日:次の技術に投資しないと、じり貧になる - スパコンとiPS細胞への投資の差

良い研究環境には良い研究者が集まると、理研の野依所長(ノーベル賞学者)が発現していますが、本当でしょうか? 本当なら、「なんで1番じゃなきゃだめなの、2番や3番めではだめなの」という、
非常に鋭い質問に対して、長きにわたり、スーパーコンピュータでトップに君臨し、さらに地球シミュレーションという役に立つ応用もあった、地球シミュレータでの成果が主張できているはずです。それができなかったのに、するどい質問をした代議士さんをみんなでよってたかって叩くのは、魔女狩りとあまりかわらないメンタリティに思えます。

地震予知)

京速コンピュータの、ひとつの例として地震予知が挙げられていますが、これは、科学を知っていれば非現実的に思います。

以下にカオスの例の2重振り子があります。ここには、自然界の現象はほとんどカオスと結論付けています。弾性破壊がカオスに伴うという研究もあるようです。私は、非定常的な現象は、少なかれ多かれ、カオスを含むと考えています。ここが違っていれば、以下の議論はすべて成立しなくなります。

http://www.ne.jp/asahi/tokyo/nkgw/index/zyufuriko_small/zyufuriko_small.html

振り子の方程式は厳密でとても単純なのですが。。これがこんなカオスを引き起こします。

http://www.youtube.com/watch?v=2Su65jAxLv4

近代科学のひとつの成果は、カオスの発見であって、これの認識によって、これまでの西洋科学とは違うアプローチが必要になってくると思います。

http://ja.wikipedia.org/wiki/カオス理論

「 カオス理論(カオスりろん、Chaos theory)は、力学系の一部に見られる、予測できない複雑な様子を示す現象を扱う理論である。カオス力学ともいう。ここで言う予測できないとは、決してランダムということではない。その振る舞いは決定論的法則に従うものの、積分法による解が得られないため、その未来(および過去)の振る舞いを知るには数値解析を用いざるを得ない。しかし、初期値鋭敏性ゆえに、ある時点における無限の精度の情報が必要であるうえ、(コンピューターでは無限桁を扱えないため必然的に発生する)数値解析の過程での誤差によっても、得られる値と真の値とのずれが大きくなる。そのため予測が事実上不可能という意味である。」

別な言い方だと、精密でかつ単純な、微分方程式モデルがあってですら、カオスには以下の特徴が現れるということです。
  1. 単純な数式から、ランダムに見える複雑な振る舞いが発生する
  2. 短期的(リアプノフ時間程度)な未来の予測は可能だが、長期的には予測不可能
  3. 初期値のわずかな違いが未来の状態に大きな違いをもたらす初期値鋭敏性がある
カルマン渦も非常に不可解な結果になって現れます。渦も非定常的現象の一つです。

以下にもYouTubeがあります)
http://www.youtube.com/watch?v=rGZp6-tJxss

これら原理から推測すれば、いい加減な剛体モデルでは話にならない上に、いかに精密にひずみが計測できても、破綻時期はシミュレーションでの予測が困難に思えます。
別な言い方をすると、
  • 割り箸に負荷をかけて折れる時期を断定するのも困難なのに、かかっている力も厳密に測定できない地殻で、どうして地震の時期が予測できるのか。
  • 地殻変動の周期が万年オーダなのに、地震が予測できても10年とかそういうオーダが限界ではないのか。。
たとえば既存研究をあたってみると)

http://www.rcep.dpri.kyoto-u.ac.jp/events/110311tohoku/toda/index.html
をみると、東関東大震災の応力解析はありますが、地殻モデルに関しては全く議論されていません。

http://wwweic.eri.u-tokyo.ac.jp/viewdoc/ZISINyosoku/05maeda.pdf
にあるモデルはとても簡単なモデルのうえ、プレート境界のすべりが発生してからのシミュレーションしかできていません。

地震予知の実現可能性について、専門家は、どういう見解なのでしょうね。

正しい地震研究のありかた?)

やっぱり、地震研究は、起こった地震を解析して、次にむけて建物等の基準を定めるというのが、正しいあり方に思います。そういう意味で、地震研究は非常に価値があります。

今回の地震も、最初にすべりが生じて、それが原因で、大きなすべりが発生したとありますから、この最初のすべりが検出できれば予知は可能でしょう。つまり、破綻をシミュレーションするのではなく、きっかけの発生を検出するのは可能かもしれません。それが、何分先になるかはわかりませんが、高層ビルで避難所に逃げるとか、高速道路で車を退避するとか、火を消すとかくらいには使えるかもしれません。今回の震災は、人口密集地ではなかったうえ、火をたいている時間や、出勤時間ではなかったので、被害の大半が津波で起きましたが、そうでなければ、阪神淡路のときのように、津波以外でも被害が出た可能性があります。数分先の予測でもできれば、災害被害は減るように思います。

ただし、最初の破綻がどこでおきるのか、全く予知できないので、新たな検出技術開発が必要になると思います。ただしこれも結構難しそうです、なぜならば、地震国日本では、小さな破綻、小さな地震はあちこちで毎日起きているので、それが致命的になるかならないかを判定する技術が必要だと思うからです。

なにができそうで、どう進めるべきか、まずはこれを議論してから、予算を割り当てるべきだと思います。これが本当の科学技術振興のありかただと思います。

長時間シミュレーションがあてにならないのだとすると、京速コンピュータと地震予知は結びつかないというのが、私の意見です。

京速コンピュータの使い方)

京速コンピュータの使い道をちゃんと議論すべきだと思います。京速コンピュータは、ベクトルマシンである地球シミュレータと違い、分散メモリマシンなので、適合する応用(計算アルゴリズム)がかなり性能に影響します。具体的には以下の例があります。
  • 収束性を100倍近く向上させる陰解法を用いたものは、自然現象を対象にすると疎行列の逆行列演算になるので、非常に解きにくい問題になります。省電力という点では、陰解法のようにアルゴリズム(算法)を工夫して、小さなコンピュータで計算したほうが筋が良いと思います。大きなコンピュータを作るには何百人もかかりますが、プログラムを工夫するのは1人でできます。
  • 自動車のクラッシュシミュレーションでは、メッシュサイズ(シミュレーションする区画のサイズ-精度)を、衝突による変形を勘案して、動的に変動させて、収束性を向上させているので、これまた、分散メモリマシンで性能を出すには工夫が必要に思います。
  • 現在やられているシミュレーションの多くは、いろいろパラメータを振って、何度も流して時間を食っているので、一個の巨大戦艦じゃなくても、小さなコンピュータがたくさんあれば用が足りるという意見もあります。
  • 医薬品向けの分子構造のシミュレーション。Stanford大の発表では、並列コンピュータに適したいいやり方を考え付いたようです。が、それが巨大戦艦むけなのか、簡単な並列コンピュータでもできるのかは、今後検証が必要です。
Linpackで性能が出たからといって、有益な応用があるとは結論付けられません。

富士通製のバカ高いCPUを開発していますが、安い汎用CPUやGPUを使った安いPCクラスタや東工大のTsubameでも十分なのかどうか。。分散メモリマシンという点では、これらマシンも似たり寄ったりです。

国策として、日の丸CPUを作りたいならば、そう宣言して予算を投入すべきだと思います。中国は、そういうつもりに思えます。だったら話はわかりやすいですが、IntelやAMD社に多くのIT企業が頼っているので、オブラートが必要なのでしょうか。

半導体開発のフラグシップに使いたいのなら、そう宣言して、半導体開発の研究予算とリンクさせるべきでしょう。

こういう時代だからこそ、うやむやのままことを進めるのはやめにして、無駄金は使うべきではないと思います。事業仕分けというのは、とてもよい試みだと思っています。

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