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本ブログのアクセス統計: 60万アクセスを達成しました。ご訪問ありがとうございました。

60万アクセスまでの経過

2009年12月に始めた本blog。2011年7月ごろに10万アクセスを達成し、2011年12月13日には15万アクセスを達成。
その後、私も更新しておらず、アクセスは少し減りましたが、3月1日には18万アクセス。2012/4/18に20万アクセス、2012/8/21に25万アクセス、2013/1/18に30万アクセス、2013/12/17に40万アクセスを達成しました。しばらく見ていなかったら、2015/5/1に50万2584アクセスになっていました。またまた、しばらく更新しないうちに、2017/6/11に60万7197アクセスになっていました。2018/7/7 .. おお七夕 .. には63万0656アクセスになっていました。久しぶりに更新しました。

2011年11月30日水曜日

TPPで、訴訟王国も、医療費高騰、ISD問題もおきない

概要だけ書いて後ほど補足する。

これ以外のTPP全般に関しては、

2011年11月12日土曜日: TPP/為替介入のあり方 - 日本の政治はおかしい

にまとめた。上記リンクをクリックすればページに飛べる

ISD条項が不平等条約か) 答えは多分Noである。
不平等条約とか話題になっているが。。
http://bit.ly/wzHfNv に本当らしい説明がある。条約なので、相互協定になっている。
が、政府に国際交渉力がなければ使えない刀であり、一方的に他国に行使されるだけということにもなりうる。
適用においてはむしろ味方につけてわが国企業が法律の整わない発展途上国で活動する上で有益に行使する、というのが正しい使い方なのだと思う。
原発等、思考停止による推進力不足から使えない刀になりかねない。

そもそも、日米安保条約も相互協定であるのに、政府の弱腰で、一方的に日本の負担のみ増えているように思える。TPPを云々するまえに、日米安保条約のありかたを見直した方が良い。

2012年1月3日火曜日: 日本は米国の属国なのか? - 防衛費の使い方の不可解


をご覧頂きたい。あまりにも惨めな属国状態である。反対する政党も議論のやり方が下手なので、真実が伝わっていない。不利益を被るのは国民ばかりである。

TPPで、医療費があがるか?) 答えは多分Noである。

医療費はむしろ下がる) 私の入っている保険会社はAETNAグループというグループの傘下である。このグループが、医療に対して医療費を決めている。今回来たBenefit sheet(保険の精算書)は、医師の請求を棄却し、一部しか支払う必要は無いので、その分しかカバーしなかったというものである。医者は保険にも患者にも悪徳請求はできないようになっている。私が入っている保険は割とカバレッジが良いので、どういう治療をうけても、5ドルの自己負担で済む。薬は別途薬局で買うが、結構市販薬でカバーできたりするし、処方薬も、それほど高くはない。家族も同じ負担。初診でもなんでも、診療内容にもよらず、一回5ドル=400円均一というのは、日本より、むしろ安い。

米国のような完全な民間の健康保険でこれなのだから、日本のように、国が保障する健康保険があれば、安く安心な健康保険システムが維持できないはずはない。

治療の質の向上) 医者は、米国では年一度の講習を義務づけられ、たとえばカイロプラクティックの医者でも年に12時間の講習が義務づけられているという。また、内科の先生によると、毎年治療法の更新資料などが送られてくるとのこと。医者も競争社会になるので、むしろ同じ値段で医療の質が向上すると思う。

たしかにアメリカには腕が良い医者もいるが、たいていの医者は日本よりも腕が悪い。

腕の良い医者) 友人はスキーでクビの骨をおり手術したが、後遺症もない。また、のどの下、つまり前から切って手術をしたそうだが、しわにそって切ってあって、縫合のあともなく、言われてしげしげと見なければ分からない。顔のちょっとした縫合でも糸が外に出ないようにやってくれる。一方、日本では、美容整形以外の手術では、手術の後に、目立つ縫合の後が残る物がいまだに多い。その代わり、治療費はきわめて高額である。友人は、当初、救急車での搬送代等を含め1500万円近い治療費が請求され、保険会社が交渉して、半額になり、全て保険で支払われたようである。

また、虫垂炎の手術も米国では、内視鏡手術が普通であり、術後の負担も軽いが、日本では相変わらず開腹手術で、腹には醜い傷が残ることがある。割と最近であるが、日本の大病院で、見習い中の医者に縫われて、傷がはじけて醜い傷跡が残った例を知っている。

腕の悪い医者) 言い出すときりがない。水イボを焼きすぎて、巨大な水ぶくれが出来て、大きな後が残ったり。(そんな下手な皮膚科は日本ではみたことがない)。
ちょっとしたできものを切って、大きな傷跡が残ったり。
要領が悪く、診察にとんでもなく時間がかかったり。

医師会としては、頑張らない医者が落ちこぼれるので、いろいろ、へりくつをつけるだろうが、頑張らないと落ちこぼれるのは、競争社会だからしょうが無い。が、おそらく、競争が起きるのは、日本国内の医者の間であり、米国の医者の多くは、日本の医者の技術には歯が立たないかもしれない。

人の命を預かるのが医者であり、それなりの高額な報酬をもらっているのだから、頑張らない医者をかばってもらったら困る。見習いを練習させるにしても、ちゃんと監督してもらわなければ困る。納得づくでない限り、実験台や練習台になるのはごめんである。

こういうことが起きるのもすべて、日本が仲間を守る「ムラ社会」だからだと思う。以下に書いた。
2011年11月26日土曜日: 日本を日本たらしめていること
TPPで悪徳弁護士がはびこり訴訟社会になるか?) 答えは多分Noである。
すでに外弁法の改正で、海外の弁護士は日本に参入できる。が、言葉の壁もあり、日本は訴訟王国にはなっていない。以下、国際法や国際特許法に詳しい友人の弁護士からのコメントである。
善良な文化では、国際社会で食い物にされるだけ、というのは、外交交渉
ではある程度そうでもあり得るけれど、実際の商売などでは、そういうもの
ではなかろうと思うけど。 
ミクロな個別の話をすると、貿易の自由化と米国の訴訟の話がリンクする
わけがないと思います。米国の訴訟を困ったことだというのはもっともです
が、米国の弁護士が日本で活動できるどうかについては外弁法でもうしばら
く前から出来るようにはなっているのだけれど、でも裁判所の言葉は日本語
でまた日本の法律であるというところは、どう貿易交渉が進展しようと変わ
りようがなく、外国の弁護士が活動して文化を変えるような事にはならない
はもちろんです。活動できるようになった頃に、一時的なブームのように外
弁事務所が出来たけれど、全然うまくいってないです。まあそれなりのプレ
ゼンスは今もあるけどね。 
それでも、特に国際取引の場面において、日本の弁護士の活躍が十分では
ないということは間違いなくあるのですけれど、アメリカの弁護士が来るか
ら日本社会が変わるというような状況は、だいぶ違います。 
放送業界は)
日本では通信と放送が分離されているが、米国は壁が無い。それを利用して、NetFlixなどの新たなサービスがどんどん生まれている。このままでは、日本は落ちこぼれる。

特に放送業界が保守的である。これはlivedoorによるフジテレビ買収のごたごたでも明らかになった。いまでも、そういう体質が散見される。以下に書いた。

2011年12月1日木曜日: どんどん消されるYouTube, 著作権法はこれでいいのか?

2011年11月29日火曜日

歴史とはゆがんだもの、米国の歴史観


History = His + Story というらしく、
His = 為政者=勝者, かつ男 の歴史というもののようです。(後付け、こじつけ、らしいですが。。)

アメリカは、負けたことがないので、これが顕著です。日本育ちで、地元の公立高校に通う日本人たちに聞くと、当地の歴史教育はめちゃくちゃです。なんでも、アメリカが正義なんです。ハリウッドの映画みたいに、荒唐無稽な教育をしているようです。彼らもあきれていました。

ま、日本人のほうが正常な精神をもっているようです。

戦争観)
どういうことかというと、独立戦争頃にはイギリスと小競り合いがあって、小さく負けた戦争もあるようですが、負けたものは全部イギリスが悪者。勝ったものは全部アメリカが正義。
カリフォルニアは、メキシコから買収したとなっていますが、全く嘘で、戦争をしてメキシコを負かして、もともとの価格の半分くらいで買い取ったようです。ほとんどヤクザ。

西部劇)
アメリカンインデアンもおとなしい人たちなのに、西部劇では悪者になっているように、この歴史も大嘘です。インデアンに安住地を与えるとの名目で使えない土地に追いやり。その土地に金脈があったりすると、また別な土地に追いやっています。そして、移動中になるべく沢山死ぬように徒歩で移動させていたようです。それを、いまでも「安住地を与えた」と義務教育では教育しているようです。

米国人はウザイ)
国外でも米国内でも、まさに極悪非道なのに、勝者の国なので、だれも文句を言わず、だれも見直していません。そういう教育を公立学校の歴史の時間にやっているので、国民も麻痺しているのだと思います。

先にも書いたようにアメリカ人は、みんな "America is number one."の思想なので、大学院にいる外人(アジア人、欧州人)とは、どうもあまり仲良くなれずに、結局、大学院でも外人は外人で固まるようです。

そういう人たちにとっては、ガソリンスタンドでも、民家でも、あちこちに沢山ひらめく、星条旗を大変うっとうしく感じているようです。

首都のワシントンDCにワシントン記念塔 http://bit.ly/YOc9Ic が建っていますが、その周りをぐるりと星条旗ばかりが取り巻いているのには、あきれました。世界の旗にするとか、州の旗にすればよいのでしょうが。。


また、WBC(ワールドベースボールクラシック)の試合とかを見るとわかりますが、試合をする国の旗よりも、一段高いところで、ひらめいているのが、星条旗です。

先の戦争で負けた日本は、他国を配慮した歴史教育をしているので、多少なりとも正常な精神が残っているように思います。

勝てば官軍)
戦国末期の、織田・豊臣・徳川でも、最後に勝った徳川が歴史をねじ曲げてしまったようですし、勝てば官軍なのですね。

残念ながら、日本は第二次大戦で負けたので、負け組。米国なんて、勝てば官軍状態で、ベトナム戦争をやり、中東を不安定にし、イラク戦争をやっても、やっぱり正義なのです。ベトナム戦争では、負けているはずですが。。

欧米は喧嘩が強い)
それもありますが、欧米人は喧嘩が上手いです。
ちょっとはずれますが、自分達でルールを作るのも上手い。オリンピックや、ノーベル賞、F1グランプリ、全部、欧米人が作ったルールです。自分達が勝てなくなると勝手にルールを変えてきます。それじゃ、勝てないでしょうね。

受験戦争とかをやっていると、ルールの中で戦って勝つのが真理だと思ってしまいますが、世の中違うんですよね。ルールを自分が有利になるように変えることが、勝つための近道なんです。「ずるい」んじゃなくて、それが、「お勉強の世界」と「現実」の違いだと思います。

イデオロギー対立)
また、日本は戦後、共産圏に近い位置にあり、反米感情もあり、影響を受けた政党も多かったため、イデオロギー対立に巻き込まれ、国益に対する議論が不十分であったように思う。これについては、以下に書いた。

一時はエコノミックアニマルとも揶揄されるほどに、日本人が汗水流して働いた結果、日本が本当に豊かになれていないのも、国益に対してまじめに考えてこなかったからだと思う。非常に不幸なことである。

2013年3月25日月曜日: 原子力と西側同盟



さて、これをどう直すのか。。)

ソ連が崩壊した後、軍事力ではもはやアメリカにかなう国はないでしょうね。
2006年にアラスカで行われた「ノーザン・エッジ演習」においては、延べ144機を「仮想撃墜」し、F-22は1機の損害も出さなかった。F-22は、高度な運動性能、ステルス性、STOL性を持ち、唯一アフターバーナー無しで超音速飛行ができる、最新鋭の戦闘機です。
F-22は強力な戦闘機ですが、値段が高すぎるので、主力にはならないようです。これだけの戦闘機が必要な敵が、もはや米国にはいないということかもしれません。また、米国議会が海外への輸出を禁止したというのも、わがままな話です。ステルス爆撃機のB-2 http://bit.ly/w2xaYg も、とんでもない爆撃機です。垂直尾翼がない。飛行機雲を作らないなど、ステルス技術はF-117にまして凄い、1機20億ドル(1,600億円)以上という値段も超ド級。

GPS制御砲弾エクスカリバーも凄い。GPSが砲弾に仕込まれ、80kmはなれて10m以内に着弾。http://bit.ly/AlXGQT 制御回路は砲弾発射時の1万6千Gに耐えるらしいです。

人間(米国,イスラエル,フランスなど欧米?)は、殺人兵器のために、開発努力を惜しまないのですね。

日本が、世界一の経済大国だったときに、常任理事国にもなって、世界を経済で支配して、文句を言えばよかったのですが、今や、多くの産業で、日本の経済力は沈滞し、それもかないません。
世界のIT業界(Cloud, Datacenter)は、もはや完全にアメリカに牛耳られていると思います。スマホだって、肝心のOSは、AppleのiOSと、GoogleのAndroidです。。電子book readerもAmazonとB&Nの戦いの様相です。

それ以前に、第二次大戦後からずっと日本は米国の属国状態だと思います。

2012年1月3日火曜日: 日本は米国の属国なのか? - 防衛費の使い方の不可解


中国やインドもだめそうだし。。

結局、アジア連合か欧州連合で対立するしかないのですが、日本の政治は、アメリカしかみていなくて、弱腰なので、全くだめそうです。
中国が民主化して、アジアの盟主になってくれるか、EUがギリシャ危機から回復して対抗してくれるか。。アラブが民主化して対抗するか。。

日本が米国の51番目の州になって、持ち前の勤勉さで、米国を乗っ取るしか無いかも。。合衆国というぐらいなので、法律や税制は州で任意に決めれるし、今後の国際化を考えると、むしろ英語が第一共通語になったほうが嬉しいかも知れません。現にインド人は、英語の苦労がないので、米国のIT業界に大きく進出しています。ただし、幹部としてよりも、働き蜂としてかもしれませんが。。

幹部=エリート教育については、以下の「アメリカには本当のエリートがいる」のところに書きました。
2011年11月24日木曜日:  老害、エセエリートの害
イスラエルも)
アメリカは、ユダヤ人が金をもっていて牛耳っているので、アラブには厳しいですが、イスラエルには甘いです。イスラエルの問題は、そもそもイギリスの2枚舌から始まっています。

以下に、ユダヤの迫害の歴史と、現在のパレスチナ問題の必然が説明されています)


第1次世界大戦中、イギリスは、オスマン・トルコ領のパレスチナに関して、一方ではアラブの独立を約束しながら、他方ではユダヤ人国家の建設に協力するという、「2枚舌外交」を展開していました。パレスチナ問題の発端は、このイギリスの態度です。

そして上記webにあるように、ユダヤもアラブも、ともに一神教なので、日本人の好む妥協が存在しない。というのは、言い当てているように思います。

具体的には、
1920年2月8日 - 英国軍需相ウィンストン・チャーチル、「Illustrated Sunday Herald」紙でユダヤ人国家支持を表明。

最終的には、アメリカが手を回してイスラエルを建国しました。これは、「多くのユダヤ人が第2次大戦にいたる過程で、ナチスの迫害の逃れてアメリカに亡命していた。その豊富な資金がどっと流入した。」ということです。

アメリカがイスラエルを支持するのは、Fairでないですが、これは、元をさかのぼると、ナチのユダヤ迫害にまで至りそうです。

結局のところ、ユダヤ人は、教育熱心で、かつ、ビジネスが上手なため、アメリカ社会を牛耳っています。

http://okwave.jp/qa/q178296.html によると、アメリカには600万人のユダヤ人がおり、弁護士、医師、自営業に多く、大学教授にも非常に多いそうです。



著名人では、アインシュタイン、スピルバーグ、ビルゲイツ、ポールニューマン、エリザベステーラ、音楽会ではバーンスタインもユダヤ人のようです。

半分冗談ですが、パレスチナ迫害を嫌うなら、まずハリウッド映画を見たり、Microsoft製品を買って、金を貢ぐのをやめた方がいいかもしれません。

解釈はいろいろありますが、シェークスピアのベニスの商人でも、ユダヤ人は強欲な商人として描かれています。

ユダヤ人は、発言が過激で、4 letter words(swear words: 放送禁止用語)をよく使うというのでも有名だそうです。

ユダヤ人が、アメリカの経済活動に大きな影響を与えているのは明白です。ユダヤ人は結束が強く、金もそちらに流れるし、政治も金でうごくので、政策はイスラエルびいきになります。テロリストに金が流れるのを、厳しく監視しているのですが、ユダヤ人からイスラエルに金が流れるのは合法だと思います。中東戦争を仕掛けようが政府ですからね。

イスラム過激派も、無差別テロに訴えて、国際社会での悪者になりましたが、もうすこし上手な米国帝国主義への対抗策をすればよかったのだと思います。

ケーブルテレビでやっていた番組によると、オサマビンラディンよりも、過激なハリド・シェイク・モハメドが、最初、ニューヨークのWTC(世界貿易センター)の一部爆破テロという過激な活動をして、国際手配を受けていました。オサマビンラディンのほうがどちらかというと穏健で、二人は共闘できなかったようです。が、途中でビンラディンも過激な方向に変わり、ハリドが、911テロの作戦もリードしたらしいです。

ビンラディン)

ハリドシェイクモハメド)

が、アメリカはFairという言葉には弱いはずなので、おまえたちの扱いはUnfairだと交渉すればひるむと思います。が、パレスチナ問題は裏側にユダヤ人がいるので、話は面倒でしょう。

今だけを見ていると、歴史も政治も見間違えると思います。
どろどろと、つながった歴史がうしろに控えているように思います。

歴史、特に近代史をあまり意識しない日本人は、国際間のいざこざが、うまくおさめられないように思います。

そもそも、カルテルなど自由な競争を阻害するものを極端に嫌う、アメリカやイギリスが、露骨なカルテルである、OPECを放置しているのはどうしてなのでしょうか。。





日本と米国の会議の違い

会議の定義が日本と米国で違うように思う。
  • 日本(企業) - 報告、通知のための会議
  • 米国(大学) - 問題点のあぶり出しのための会議
もちろん企業と大学という違いも多少あるが技術開発という視点では同じはず。
米国でも進捗報告のための会議もあるが、逆に報告書は一切必要ない。
往々にして、進捗報告でも議論は問題点のあぶり出しになる。これは報告自体が育成の目的を持つので、有るべき姿に思う。それでも時間がかかりそうなときは、教授は学生を自室に呼んで、マンツーマンで議論する。
Stanford大でのアドバイザー Prof. John Ousterhoutから学んだことは、以下に書いた。

2011年12月31日土曜日: 本当の教育者、本当のプロとは
人の時間を余計に無駄にするのを極力避ける。これが、クリエイティビティを創出する余裕の作り方だと思う。時間の効率的な活用が必要なのである。内職が必要な会議は本来不要なので、参加者を絞るなり、分割したほうが良いということであろう。
会議で一番偉いはずの人が、「会議ばかりで仕事にならん」とかぼやいている。内職をしていたりする。会議を減らせる権限がある、本人が、ぼやくような会議をやってどういう意味があるだろうか。本人が早速、会議をとりやめることを考えるべきであり、思考停止もはなはだしい。日本の思考停止は沢山あるので、別途書くことにする。

結果、日本では報告したことはあまり変わらない、ほぼ必ず資料を作ってくる。なので、かなりの時間が、考えることではなく資料づくりに忙殺される。

一方、米国では、会議で出た回答が翌日には変わっていることが多い。結論を出すのが目的ではないので、新たな課題が見つかったり、課題への適切な手段があれば、変えるのが妥当だからであろう。当然だれも気にかけない。
議論では、資料は作らずいきなりホワイトボードに書き出す。議論が目的だから、資料は作らない。

唯一、資料を持ってくるのは、学会の発表練習の時。「何故かな〜〜」と思ったら、コメントを書き込んでおいて、終わってから、発表予定者に返している。一つ一つのことに目的がある。これは、とても大事なことだと思う。時間を大事にする、クリエイティブな人たちは、こうあるべきだと思う。クリエイティビティについては、以下にも考察した。
2011年11月24日木曜日: 老害、エセエリートの害
合理性を考えると、トップの意思通達はwebでもできる。意識高揚したければ、むしろトップが全員を招集して自分の言葉で直接しゃべった方が効果的。伝言ゲームでの時間の無駄と情報の湾曲も避けられる。
意識高揚に必要なのは一体感であり、それには質疑に時間を割くべきである。そうでなければwebやメイルと変わらない。文字のほうが聞き忘れがない。文字で伝わらないのは、読み手の能力が低いのではなく書き手が情報を整理できていないから。ないしは、その情報が聞き手には重要でないからであろう。目的をよくよく考えれば、手段は自ずから決まってくるように思う。

私が入社した頃は、何十パーセントかの時間はアングラ研究に割けといわれていたし、仕事はできるのだが絶対に残業をしないと決めていた課長さんもいた。とにかく余裕を作らないと、クリエイティビティは出てこないように思う。
時間に追われると、だれでも思いつくような気づきすらなくなる。


サラリーマンは気楽な商売か?「いかのおすし」

日本の企業や大学などのシステムの特徴として思われるのは、言い出しっぺが損をするということである。つまり

  1. 上司から指示されていない仕事をやっても評価されない
  2. 上司から指示された仕事でも適当にさぼっていると、仕事は他の人にまわる
  3. やるなと指示された仕事をやると怒られる
これが、日本のだめな会社のシステムだと思う。
なので、2,3に従っていて1をやらなければ、楽をしたまま一生を終われる。これが会社を駄目にする。「サラリーマンは気楽な商売だよ」である。

米国の会社や大学ならば、1で、良いアイディアを提案したら起きることは以下の2つである。
  1. 新たな社員を雇うか、人を引っ張ってきて、そのアイディアを実行させる
  2. 今の仕事をチームの他のメンバーに振って、自分がその仕事に専念できるようにする
ところが、管理がしっかりできていない日本の会社では、そうはならない。言い出しっぺが、それまでの仕事に追加で、あらたな仕事をやらされる。そして、従来の仕事が出来ていないと文句を言われるのである。

それでは、良い提案をする人はいなくなる。結果、会社はいつまでも変われない
以下にも関連したblogを書いた。
2011年11月12日土曜日: 日本の大企業を駄目にしているのは
いかのおすし)
そんな日本の会社で働くには、「いかのおすし」が重要になる。 子供達に教わった防犯標語である。彼らは、学校生活や友人づきあいも、すでに「いかのおすし」を実践しているらしく。「そんなことを知らなかったの」と笑われた。


を、以下のように解釈するのである。

「いか」ない。- 行かない。のこのこ出向かない。
「の」らない。- よけいな仕事に口を挟まない。
「お」- 奥さんに相談する。会社の同僚の考えはバイアスしているし、自分で考えていてもはまるので、公平な第3者に相談する。
「す」- (負荷になるだけの仕事から、)すぐ逃げる
「し」- しらせる

強烈な皮肉であるが。。

日本では、少数精鋭は難しい

私は、以前5年ほど米国の会社で共同開発に参加して、少数精鋭に感動を受け、日本の会社に帰国して導入しようと、努力したことがある。幸いに、きわめて優秀な若手の研究者が沢山私の回りにいた。
が、大失敗であった。優秀な人が続々チームから離脱していくのである。

最大の理由は、歳が若いが、突出した研究者がいたからである。彼は、アルゴリズムも、プログラミングも、アーキテクチャも、回路技術も何でも分かり、情報収集がうまく、情報の整理もうまく、ツールの使い方も、プログラミング能力も、ずば抜けており、彼が突出しすぎるのである。

つまり、彼(A君としよう)は、能力が高いので、他人(B君としよう)がやっている仕事が見ていられない。何度も調整しようとしたのだが、A君がこの方が良いと主張しても、B君は聞き入れないので、A君は最後には自分の流儀でやってしまうということが、何度かおきた。

A君は、若いのもあって自信があるから、B君に任せておけといっても、B君がやろうとしたことを、後から自分の流儀でやってB君より先に完成させてしまう。私は、B君も優秀なのは認め、B君の成果も認めていたつもりだが、こういうことが何度かあると、B君はいたたまれなくなって、上位上司に相談し、チームを離脱したのだと思う。そうなった後で、私は、上司から何度も注意された。

管理者だった私は、なんとかA君と組んでやれるように計らうのだが、B君は納得しない。B君の方が年上だったりすると、これは顕著である。プライドというのか、素直に学ぼうとしないのだと思う。研究者なのだから、「年齢なんてクソ食らえ」だと思うのだが。

これが、日本を駄目にしている「権威」とか「年長」に対する尊敬が悪い方にでている例だと思う。アメリカ人なら、社長でも教授でも親でも年下でも、みんな名前を呼び捨てだから、権威という概念が、そもそも薄い。学生は、教授ともサシで思い切り議論をするし、正しければ教授は折れる。むしろ学生に教えを乞いたりする。(初等教育では、先生の権威は有った方が良いと思うが、逆にこれは、日本でもモンスターペアレントの登場で失われつつあるように思う。)

私は、A君の上司であるのに、若かったA君からよく、「技術が、わかっていませんね。」というようなことを言われた。腹が立たなかったというとウソになるが、A君は、そこそこ丁寧に説明してくれるし、言っていることが妥当で納得できた。が、日本の古典的な風土に育ったB君たちには、「抑えが効かない無能な管理者」だと、映ったのかもしれない。

「権威ではなく、正しい論理に従うのが正しい」ということが、日本では理解されないと言うことを、私は理解していなかったのだと思う。

私の失敗は、かれらが達成を感じられるような何かを長い間与えられなかったことだと思う。製品化でも、給料アップでも、学会発表でも良かった。製品化をしようと頑張ったおかげで学会発表が遅れてしまった。さらに、彼らへの状況報告と戦略の相談は十分ではなく、一体感が持てていなかったと思う。

B君が懸命なら、「優秀なA君に仕事をさせて、自分はA君から勉強もできて、楽をして給料をもらえるので結構なことだ。」と考えると思うのだが。多くの場合には、そうはならないらしい。これを、私は、最近、「悪平等の弊害」と考えている。

何故、年齢とか権威とか回りを気にする?)
子供の頃から、「お兄ちゃんの言うことにはしたがいなさい」「xxちゃんをご覧なさい」とか、回りとの相対で比較するように教育されているからではなかろうか。。

欧米がそうでないのは、キリスト教などの唯一神とも関係あるかもしれない。
が、顧客の絶対価値を追求し続けたSteve Jobsが、禅宗徒であり、講演でも、「一期一会」みたいな話をしている。

悪平等が会社をだめにする)
この悪平等主義が、日本の大企業を駄目にしている。
はっきり言ってしまうと仕事があまりできない人が、優秀な人の足を引っ張るのである。

情報セキュリティの管理体制にしても、貿易コンプライアンスにしても、事業計画の策定にしても、余計な仕事ばかり増やす。例を挙げよう。
  • よく仕事を理解していないスタッフが、50ページ以上にも渡る、だらだらと書かれた指示書を作成して、従わせ、仕事だけを増やす
  • 貿易コンプライアンスは米国の思いつきなどで、四六時中改訂されるのだが、これをまとめようともしない。まとめて見やすくするのがスタッフの仕事なのに、そのまま資料をwebに置くだけ。それに関連した教育も意味不明
  • いろいろ問い合わせても、本来の目的を全く考えていない。例えば以下である
駄目な会社は見込みがない)
これらに押さえを効かせるのが経営陣なのだが、自分たちの仕事は経営だと思っているのか、会社システムを変えようとはしない。経営がうまくいかないのには、会社システムの問題があるのがわからないのである。そして業績が悪いと、その場限りの経費削減をやって、将来に対する技術投資すらも減らしてしまう。

ここでは、経営陣たちが、スタッフが生み出した仕事の山に埋もれて考える時間がないように思う。

たとえば、スタッフは、2つの理由で組織をどんどんフラットにする。
  1. 新入社員の数がもはや増加しない。ないしは減少する。すると、ピラミッド構造が崩れる。管理者の数を減らして、人件費を節約する。
  2. 意思決定速度をあげようと、組織をフラットにする
ところが、これらが機能しないのは明白である。理由は、以下。
  1. 管理者を減らしたら、技術者に戻さないと意味が無い。ところが、技術者にはもどさない。一旦技術を離れた人間を技術者にするためには教育が必要。高給取りの技術者を育成しようという観念がなく、管理者だけが高給を取ると思っているので、年齢の高い社員の使い方が分からない
  2. 権限委譲、製品分野の整理統合ができていない状態で、管理階層を増やしたら、上位階層への仕事の集中がおきて、意思決定はますます遅くなる。それ以上に、正しい判断もできない。また、本来の経営の仕事である、経営判断や組織構造の見直しができなくなる
ここに手を入れないと、経営陣の「考える暇がない。スタッフの生み出した仕事の山をこなすだけて手一杯になる。」という状況から抜け出せない。末端が諫言しようとしても、幹部の回りには、従来の価値観にかたまったスタッフがいて、直接幹部には意見が届かない。太平洋戦争での大本営発表さながらの、はりぼての成功報告ばかり聞いている幹部は、「裸の大様になる」。

時間がないと、人間は何も考えられなくなる。上記のような、「北朝鮮体勢」になった会社には、「余裕を生み出せない非効率な会社システムを変えるのが最初に必要」ということを、気づかせる手段がもはや無いように思える。

そういう会社に限って、優秀な人が愛想を尽かして辞めていくと、「あいつは、面倒を見てやったのに。」とか、問題を勝手にすり替えて理解する。社員が辞められないように縛りをつけようとする。

海外留学で費用返済させる契約をするのは違法判例があるのだが、人事が、これすらも理解していない会社がまだある。以下のように、業務に関係ある内容での留学の場合、会社は社員に学費・生活費用の弁済は棄却されている。事前承認があってすら錯誤があるので無効とされている。業務に関係なく自由に選らんだ専攻の場合に限り、学費の弁済を認めている。

http://homepage3.nifty.com/tokyo-wind/hand/usstudy/compensation.htm

社員が辞めるのは、社員の性では無く、会社の性だと考えないとならない。

だめな企業は、日産のように外人がやってくるのか、新興企業に淘汰されるしかないと思う。そういう新興企業を育てることも無く、駄目な大企業を保護していると、グローバルな大競争の時代には、若者達が働くところが無くなっていく。





2011年11月28日月曜日

蔵書紹介

蔵書を紹介したい。

航空宇宙関係の本は以下に掲載した)
2011年11月27日日曜日:何を隠そう私は航空宇宙オタク

自動車関係の本)





銃の本、作刀技術、軍事)
 米国は誰でも銃が持てる。もちろん実包も売っている。shooting rangeの講習に行ってきたので、その話も後日書きたい。安全な銃の取り扱いを知らないと、撃つ方も危ない。




 iPS細胞の本)


 水泳の教本) 英語でこう言う教本があるのだろうか???

 iPhone関係の本)


書棚) プログラミング言語とか。ビジネス関係とか。
 C++, Pythonは電子ブックで読んでいるが、JAVA, Perl, Linux Kernel, TCP/IP, e-lisp, PCIe, Latex, JW CAD 等は紙の本。友人であり作家である 杏藤知樹の「犬の夜」もある。


毒のある生き物

何人かにガラガラヘビがいるか?と聞かれたが、みたことはない。ガラガラヘビは、アリゾナとかの砂漠が生息地らしいが、San Diego等の南カリフォルニアには居る模様。最近は血清があるので、それほど危険では無いと書かれていたが、医者の友人は、ガラガラヘビのいる地帯には絶対行かないと宣言していた。継続して調べてみる。

インターネットには、いい加減な情報もながれているので注意したい。

カリフォルニアに住む生き物、毒のある生き物への対処法)
http://www.asahi-net.or.jp/~dh7k-sgn/kuwabaka2004b/mushikichi/america2.htm
上記は、具体的で、かなり信頼できそうである。
この下の方にある、マダニも怖い。

ブラジルのガラガラヘビの毒は運動神経を麻痺させる毒であり、鎮痛効果があり痛みを感じないとある) http://venacava.seesaa.net/article/110696295.html

北米のものは痛いという説明もある。種類がちがうのだろうか。ここには、カナダにも生息しているとある) http://homepage3.nifty.com/shinden-forest/04_tougou/doc/63.html

蛇毒はこちら) http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%98%E3%83%93%E6%AF%92

以下、サソリや毒蜘蛛の多くは、さほど強い毒は盛っていない。やはり、毒蛇や、ウミヘビ、毒キノコが危なそう。

サソリも砂漠にいるだろうが、実は、ほとんどのサソリの毒は大したことははない模様。

ムカデも毒があると言うが、痛いだけであまり生命の危険はない模様。

クモも人命にかかわるような毒をもつものは少なく、タランチュラも大した毒ではない模様。

大量のすずめばちに刺されると危険な模様。

ウミヘビの毒も怖い

あとキノコも怖い

あちらこちらに生えている夾竹桃も猛毒(その成分、オレアンドリンの毒性は、青酸カリをしのぐと..) 
上記にもあるが、夾竹桃の枝を串にして、バーベキューをやって死者がでた事件があるらしい。

排気ガスにもつよく繁殖力が高い。葉や花などから発散される成分が虫を寄せ付けないらしく、アメリカの高速道路には虫除けの意味も含めてたくさん生えている。虫が来なければ、フロントガラスも汚れないからである。が、夾竹桃は燃えても猛毒がでる。
車が突っ込んで火災になったらどうするつもりなんだろうか。多分そういう例がないから、いいことになっているのだろう。。


iOS5.0.1は紐付き脱獄可能だが危険

http://putidevelopersblog.blogspot.com/2011/11/ios5_3233.html のように2011/11/30の時点で最新のiOS5.0.1は、ハックされる危険なバグがある。(2011/11/9の記事)

iOS5.0.1は、紐付きであるがsn0wbreeze v2.8b10ないしは、redsn0w 0.9.9b8で脱獄が可能。だが上記の問題があるので、避けた方が良さそう。紐付き脱獄だと、PCなど母艦なしでは、リブートや電源の再投入ができないので、使いにくい。せめてrebootすると入獄に戻るsemi-tetheredの脱獄でないと不安である。

http://putidevelopersblog.blogspot.com/2011/11/ios5-v28b10.html

iOS5&5.0.1脱獄方法!Sn0wbreeze v2.8b10の使い方まとめ)
http://putidevelopersblog.blogspot.com/2011/11/ios501tetheredredsn0w099b8sn0wbreeze.html

カリフォルニアの紅葉

米国カリフォルニア州のシリコンバレー とよばれるSan Joseあたりにも四季がある。
ちなみにここは、北カリフォルニアで、かなり緯度が高い。北緯37.3度、緯度は福島県いわき市の北緯37.05度と同じくらい。

リス、カラス、ズズメ、鳩、やまどり、カモメも沢山いる。ハチドリもいる。昨日は庭に黒いリスがいた。ゴミ箱が密封されているので、カラスは、芝生にいる虫などを食べているようである。そのうち掲載します。
野良犬、野良猫は少ない。

11月終わりには紅葉し、2月には桜に似た、アプリコットの花が咲く。これも花は似ているが、木肌が桜と全然違う。日本と似ているがやっぱり外国、ちょっと違う。

紅葉の写真を掲載しておく。もみじのような紅葉は、実を見るとプラタナス系のように見える。イチョウの黄色もある。そのへんの住宅地の風景である。エリアによっては針葉樹が多い。紅葉する落葉樹は掃除が大変だからかもしれない。ヤシとか南国風のエリアもある。

また、空気が綺麗らしく、夜は、オリオンのスバルや、北極星まではっきりと見える。街灯がじゃまなので、街灯が無いあたりに星の観測に行きたい。

 2011/11/24 撮影。近所のダイソー(日本の100円ショップ。米国では1.5ドル均一)、マルカイ(日本マーケット) に行く途中の道。住宅地の中の生活道路。

 上記の拡大 日暮れ時なので赤が綺麗

2011/11/19撮影。近くの小学校の横の道

2011/11/21撮影。自宅前の道。生活道路で。車はほとんど通らない。
土地は150坪くらいか。これでも米国標準としては狭い方。
田舎に行けば、土地はエーカー(4,000平米=1,212坪) 単位になるらしい。
このあたりは前庭が広い。土地の1/4以上を前庭として他人さまに開放している。
東京で、セットバックの基準となる道路の中心が3cmずれていると大騒ぎしていたが、ばかばかしくなる。ただし、エリアによっては、前庭の一部を塀で囲い込んでいるエリアもある。
友人は200坪くらいの土地に住み、前庭はさらに広い。芝生の手入れが面倒だと、裏庭には大きなプールがある。庶民もそれくらいの家に住む。
日本は豊かになったというが、まだまだ働き過ぎ。working poorのように思う。

上記の右側の赤い木。実からするとプラタナスに近そう。
もみじの実は全然違う:http://himuka.miyazaki.daa.jp/?eid=497771
プラタナス: http://www.hana300.com/suzuka.html
でもちょっと実が違う。何の木だろうか??

別な赤い木は、赤い実が一杯

理屈っぽいですが...) 
紅葉は、米国にもあります。結構綺麗です。春には、桜に似たアプリコットが満開になります。米国東海岸には、雪の量は少ないかもしれませんが、厳しい冬の寒さも、蒸し暑い夏もあります。

2011年11月26日土曜日:日本を日本たらしめていること



にも書いたように。日本を日本らしくにしているのは、ほんのちょっとのことを美しいと感じる感性であって、それは文化ではぐくまれているのだと思います。もちろん気候や食べ物、職業、政治支配構造など様々な要因が長い時間を掛けて影響しているように思います。

欧米の良いところを真似るのは賛成ですが、世界に誇れる文化を失わないようにしたいものです。

2011年11月27日日曜日

各種ハイブリッドカー


ハイブリッドバスについては、Motor Fan illustrated vol.35 「プリクラッシュ・セーフティ」1,600円に掲載されている、「バスの技術」に詳しく書かれています。

小型トラックのハイブリッド)
ちゃんとディーゼルエンジンとモータを組み合しています。

バスのハイブリッドもあります)
 これはパラレルハイブリッドでしょうね。

日本には大型ハイブリッドトラックはないようですが、米軍はパラレルハイブリッ
ドのトラックを開発したようです。)
「燃料効率のよい戦術用車両として、FTTS-MSVは燃料の最大搭載量を増やさずに、
状況に合わせて約970キロから約1450キロの走行距離を実現しなければならない。」
ということで、燃料補給の観点から軍用の価値もあるかもしれません、重量増加
もあるので、本当に価値がでるのか不明ですが。。

全然違うハイブリッドトラックもありました。ジェットエンジン搭載)
中古のジェットエンジンが96万円で買えたんですねぇ。以下に解説しました。

2011年6月18日土曜日:自作ジェットエンジンとかジェットカー 




変わり種エンジン、対向ピストンエンジンとか。ロータリーとか。いろいろ見つけたので、また別途blogに書きます。

何を隠そう私は航空宇宙オタク

何を隠そう私は航空宇宙おたく である。小学校のときに、クラッカーや爆竹をばらして宇宙ロケットを作りかけたり、再突入カプセルを設計して溶けないか実験したり、危険なことをやっていた。そのころ宇宙ロケットの本を読み、比推力とか各種エンジン方式とか知っていた。やっぱりApollo計画に多大な影響を受けたのだと思う。
車も最近は相当凝っているので、自転車、電車、船以外の乗り物おたくともいえよう。それらもやり出すとはまるように思うが。

蔵書を紹介)
一部であるが宇宙関係の蔵書を紹介する。
 NASAという本は、Kennedy Space Centerで買ってきた。大方のNASAのプロジェクトはでているし、Space Shuttleの2度の事故も詳しく書かれている。

 この2冊が一番の情報源

はやぶさは、著者の一人が大学の同期。大分読んだのでそのうちレポートしたい。
Liquid Propellant Rocket Enginesは、Stanford大学工学部図書館から借りている物。日本のH-2用のロケットエンジンなど各国のエンジンの詳細が全部でている。
Stanford大の図書館には、Apollo計画のミッションレポート本もある。これには全Apollo計画の詳細なテレメータログが掲載されている。これを読んで、Apollo 13の映画が、大分脚色されていることが分かった。


APOGEEという$9.95の小冊子。
右は、ロシアの宇宙計画 -N1(ロシアの有人月ロケット)やEnergia/Buranが出ている。
左は、 Constellation - Space Shuttleの次の有人計画。2020年に6人を月に送り、火星にも行く予定でしたが、予算難で実行は怪しい。2011/7月には、予算が少し戻ったとNASAは歓迎していた。そのうちblogで紹介します。

プラモを紹介)
プラモを飾ってある。面倒なので、戦闘機プラモに凝っていた長男に作らせた。長男は全く興味がなかったようであるが。エアブラシとか道具も買い与えた。


左から、A-10, LM(月着陸船), Space Shuttle, Saturn Vである。詳細は、
Revell model "First Lunar Landing" 1/48
Revell model "Space Shuttle Discovery & Booster Rockets" 1/144 - デカールが間違っている、USAとUnited Statesの文字は実機では赤
Revell model "Apollo Saturn V Rocket" 1/144 - 高さ75cm
左に半分写っているのが、1/48のA10 WARTHOG戦闘機である。月着陸船はShuttleやSaturn Vの3倍のスケールになる。



左からF15K, A-10, 月着陸船である。写真では良く分からないが、戦闘機は息子の趣味なので、塗装やデカールに気合いが入っている。同じスケールなので月着陸船との大きさの関係が分かる。



Apollo指令船のプラモ(Revell)も買ったが、プラモから自動車の運転、パソコンと趣味が移った子供に「自分で作れ」と見放され放置してある。「NASAに行く前に」と以前は慌てていたが、いまや、あわてて作る気もない。これも指令船が金色だが、実機は銀色のホイルが貼ってある。

blogを紹介) 
オレンジ部分をクリックするとリンク先にいけます。

2011年6月20日月曜日:ロシアのロケット技術は立派。日本のロケット技術。ISSについて。きぼう

上記では、比推力とかも解説しました。Space Shuttleは、実は一部失敗で、また、使い捨てロケットに戻ることも解説しました。日本のISS計画も解説し、最後にすこし宇宙報道のありかた(これは報道全般に言えますが。。)にも疑問をなげかけました。

2011年6月18日土曜日:自作ジェットエンジンとかジェットカー


映画も結構見た)
  • Apollo18 (2011/10公開 - これも論理が破綻している。NASAが組織ぐるみで隠蔽した秘密実写映像の公開という作りに徹しているところは興味深かった。そのおかげで、広報に協力を惜しまないNASAが協力しなかったといういわくつきの映画である。米国では一足先に公開されて見てきたが、日本公開前なので詳細は割愛する)
  • Apollo13 (これは、VideoもDVDも持っている。大分脚色されているのは、前述の通り)
  • Space Camp (レンタルだった。これも論理がおかしい。Space shuttleには飛行中のアボート、着陸システムがあるし、だいたい発射台でSSMEの噴射テストはやらない。噴射テストだから短距離無線と酸素を一部しか搭載してないのはおかしい。さらには、それなのになぜ燃料だけ満載で普通に宇宙に出られるのか。とか。)
  • Deep Impact (これもよく考えると論理がかなりおかしい。巨大隕石を2つに分割し、ともに地球に衝突する軌道に乗せるのは、運動量保存の法則からすると意図してやっても相当困難、なぜ地球ぎりぎりまで、小惑星破壊を思いつかなかったのか、、など。)
  • アルマゲドン (この筋が、おかしいことは子供でも分かる)
  • 2001年宇宙の旅 (コンピュータの暴走時に、それを止める安全機構がないなら、人が起きて監視している意味が無い。アンテナの故障が自己診断できる技術があるのに、なぜ人が直しに行くのか。など、良く出来ていたが、おかしいところはやはりある)
  • マイノリティレポート (光彩移植が判別できる高度な認識技術がありながら、なんで死んだ目玉でドアが空くのか。昨日まで良いシステムだった悪事検索が、なぜ急に悪いシステムとされるのか。など)
  • 宇宙へ
  • Era of Space the space shuttle
  • NASAのIMAX 3本
  • Star Wars全作 (宇宙人が異形なのに、全部なにかの地球生命に似ていたり。フォースとか、ファンタジーに徹しているのが明白なので明快で良いが。。)
  • 劇場版Star trek (なぜ宇宙船の形に上下があるのか。。)
  • その他cableでやっていた、Space shuttle,宇宙番組など
  • NASA TV
など。映画もドラマも絶対にあり得ないような偶然の出合いが起き続けたり、時限爆弾でもないのに、ある時間の1秒前なら駄目で、1秒でもすぎればOKになったりと、ハリウッド映画は、大体にして論理破綻していますが。。娯楽として楽しむと割り切って楽しんでいますが。。

昔から航空宇宙おたく)
大学時代、進級の時に宇宙工学科に進もうと、教授に相談しにいった。「航空宇宙ねぇ。今は、全部コンピュータで制御されているから、そっちのほうが面白いんじゃ無いの。就職もいいし。」といわれ、趣味でもあったコンピュータに進んだのだが、やっぱり宇宙はあきらめきれない。というところか。でも、航空宇宙は、数式が沢山でてくるので、厄介だなとは思っている。

もちろん、航空機も相当好きである。米国の有人がセスナのライセンスを持っており、ちょっとだけ操縦させてもらったこともある。いつも窓側に座って、フラップの上げ下げとか、離着陸の姿勢を見ている。航空力学も大分わかってきた。

当然MicrosoftのFlight simulatorやジョイスティック等も持っている。が最近は飽きてやらない。N64の「JetでGo」とかPS2の戦闘ゲームもいくつか持っている。

コンピュータやガジェットも相当おたくだが)
コンピュータに進んだおかげで、並列マシンは設計したし、いくつかの商用マイクロプロセッサの設計にも参加したし、研究試作プロセッサとして、設計検証環境の立ち上げから論理設計、チップ試作、評価までやった。結果、コンピュータは、全部自分で作れる知識を得たと思う。汎用機を自分で作って家に置きたいというのも、子供の頃の夢だったので、それはかなったわけである。大学にも会社にも大変感謝はしている。

8bit CPUの時代に始まり、相当多数のパーソナルコンピュータを触ってきた。
今は、notePCを2台、Desktopを1台(日本の自宅にはあと2台ある)、MacbookをPro/Airと2台、iPad2 (まだ到着していない), Nook Touch, iPod mini, iPod touch (4世代), iPhone3GS, iPhone4と、PCを5台, tabletを2台, スマホ系を4台個人で所有している。

他には, プリンタ3台(うち1台が複合機、日本にさらに1台), デジカメ3台,  HDDカムコーダ1台,  VRメガネ,  ポケットプロジェクタ,  SmartPen,  Landisk(NAS) 2台、UPS 2台,  MicroCell, BBrouter 4台(使っているのは1台),  Ethernet switch多数、などがある。家族もあきれている。

大体、高校生のときに、「つくるコンピュータ」という本を買いこんで、秋葉原までいってパーツをあつめ、uPD751というNECの4bitマイコンを自作し、CMOS SRAMで電池バックアップして、ラッチアップを起こして、SRAMがちんちんになったりした。拾ってきたカラーテレビを直すために、夏に行きつけのパーツ屋でバイトしたお金でケンウッドのオシロスコープを買いこんでいたので、これで解析したが、ロジアナじゃなければ、あまり役にはたたなかっただろう。

大学教養時代には、MC6809でパソコンを完全自作し、dip switchでのboot loader入力から始め、アセンブラ、ディスアセンブラを自作し、PROM Writerを作り、FDDをつけ、DOSを作り、最後には、FM-7を持っていた友達からFBASICをもらい移植して、「信長の野望」をやった。メタステーブルを知らなかったのだが、モトローラ系の8bitマイコンは同期設計だったので、割と動いた。時々誤動作したように覚えているが、どこかに同期が必要な部分があったのだろうか。

そうとうなオタクだったと思うが、こうやって基礎からComputerを理解するのは重要だと思う。最近は、ブロック図が書けない論理設計者すらいる。

最近のおたく状況)
カリフォルニアのAMES宇宙センターは、新旧両博物館に行った。内部見学会にも行き、巨大な実験風洞の中も見学した。前回の赴任ではヒューストンや、スミソニアンにもいった。日本では、大学の頃に、内之浦と種子島のロケット打ち上げ場を見学に行った。横浜宇宙博とかに行った。さらに昔だが、旧ソ連の宇宙博物館にも行ったことがある。日本はトランジスタTVの時代に、ソ連はTVが全真空管だった。

Blogにも書いた通り、最近、最後のSpace Shuttle STS-135の打ち上げも予約して見に行ってきた。残念ながら、抽選が始まった時点で予約した打ち上げは旅行より2週間近く先になっていた。NASAの年間パスを買って、Kennedy Space Centerに3日も通ったので家族はあきれていた。3日目は家族にも見放された。





トーションビームサスペンションの利点


ジオメトリだけで語れないと言われるように、サスペンションは奧が深い。また、ボディ剛性によっても、サスペンションの挙動は大きく変わる。サスペンションの専門家の多くは、ジオメトリよりもボディ剛性等が大事であるし、数値計測だけではチューニングしきれないといっている。

サスペンションの奧の深さについては以下でも言及した)

2011年12月4日日曜日: サスペンションの奥の深さ - ジオメトリについて


トーションビームには以下のような利点が存在する。これらが、Cセグメント以下のほぼ全FF車が後輪にトーションビームを採用する理由らしい。
Motor Fan illustrated vol.58 「ザ・サスペンション」p.40から、Torsionbeam Axleの図を引用し解説する。
  1. トーションビームアクスルは、セミリジッドといわれがちだが、ビームのねじれ量が大きく、左右のトレーリングリンクの動きは、独立懸架に近いと言われる。トーションビームが支点であるブッシュに近いので、テコの原理でねじれやすく、むしろアンチロールバーとして機能するのであろう
  2. Leafや現行Prius のようにブッシュを斜め配置して、ブッシュの軸方向のたわみ量を最適化すると、旋回時の横Gにより、旋回方向に後輪が向く。現行プリウス ZVW30のリアサスペンションのブッシュも、ブッシュの軸に平行方向には柔らかく、直角方向には堅く作ってあるらしい。
    すなわちトーインを安定方向に向ける後輪操舵の効果が得られる。上記図面で、ボディは遠心力により旋回方向外側、すなわち左に動こうとする。するとタイヤは右向きの反力をうけ、これによりブッシュが右にたわみ、トーションビームが若干時計回りに回転し、安定方向に後輪が若干動くということである。ブッシュが、円周方向に斜めに配置されているおかげである。ブッシュの軸の配置角度と、堅さの調整で、後輪操舵の具合が調整できると思われる。また、ブッシュの斜め配置もあって、左右輪は車高方向には連動して動きにくいと思う。これが、独立懸架らしさを高めているとも思える
  3. 構造上ロール剛性が高く、部品点数が少ないうえに、トレーリングリンクはプレスで組みたてられるので、コスト的にも有利。トランクなど後輪上のスペースの確保にも有効
  4. トーションビームをブッシュの支点に近づけることで、てこの原理により、バネ下重量増大の影響も減らせるように思う。(私の独断)
フロントサスペンションに関しては以下でも説明した)

ミシュランのアクティブホイールとMotor Fan illustratedの勧め

ミシュランのアクティブホーイルは画期的に思える。

17インチホイールの内側に以下を実装してしまう。(16インチホイールでも可能とのこと)。それでいてバネ下荷重を32kgに押さえるとのこと。
  1. 最大60kW (通常30kW)のモータ
  2. ブレーキ
  3. モータによるアクティブサスペンション
タイヤ一輪で最大60kWという出力はかなり大きい。現行のトヨタ Prius ZVW30が(モータ最大出力 60kW, 最大トルク207NM) 、日産Leafは(モータ最大出力 80kW, 280NM)である。これは車両全体での値に対して、上記は一輪あたりの出力である。

ただし、サスは内蔵していないものの、似たようなアクティブホイールは、従来から慶應大学でエリーカとして研究されている。こちらのタンデムホイールサスペンションという2車輪連動の油圧サスも興味深い。格好もよいが、5人乗りにしては、リムジンのように車体が大きい。

エリーカ) http://www.eliica.com/project/eliica/chassis.html

32kgのバネ下重量は画期的)
バネ下荷重(重量)について) http://support-carlife.com/banesita.html

ミシュランのタイヤと14インチホイールの実測で16kg) http://romeo-hp.hiro.jp/5-11clutch.htm
ディスクブレーキロータが5.7kg) http://www.a-t-s.co.jp/10etc/break/index.html
ブレーキロータについてはここが詳しい) http://www.dixcel.co.jp/subcontent/literature/literature01.html#disc_05

通常車のバネ下重量は、上記の合計の21.7kgに、ダンパー(ショックアブソーバ), バネ, サスペンション支持体(アームとかリンク, トーションバー:Prius,LeafなどFF車の多くが後輪に使うトーションビームは相当に大きい) が追加されること考えると、ミシュランのアクティブホイールの32kgというバネ下重量はかなり画期的に思える。

Motor Fan illustratedをお勧めする)

Motor Fan illustratedは大変ためになる本である。様々なテーマで刊行されているうえに、定期的に同じテーマが見直されて刊行され、内容の陳腐化を防いでいる。図解が多く、データも充実し、説明も分かりやすく、目から鱗となることが多い。多少値段は高いが、値段以上の内容の充実ぶりだと思う。是非購入をお勧めする。私は、最近続々と購入している。

写真を用いて解説する)
Motor Fan illustrated 「オートマチックトランスミッション完全理解」vol.47 1,600円 2010/9/29刊行 p.93より写真を引用する。


左側が駆動用モータ、中央がアクティブサスペンション用モータである模様。
これだけ小さいと、車内スペースには余裕ができるし、レイアウトも自在になる。

ストロークが足らないのでは無いのか)
ホイール内にサスをいれると、ストローク(変異幅)が足らないように見える。果たしてそうであろうか。
  1. 上向きのストロークは、そもそもタイヤハウスがあるので、もともと大きくは取れない
  2. 下向きのストロークは、実は余りいらないのではと思う。すなわちサスペンションは急激な変動を吸収できれば良いのだと思う。現に、ハイマウント型の、マルチリンクのアッパーリンク長はかなり短く、大きなストロークが取れそうには思えない。以下に、Motro Fan illustrated vor.38 エンジンテクノロジー p.018にあるBMW7シリーズ(F01 / F02のフロントのマルチリンクサスの図を示す。アッパーリングが短いので、下向きのストロークもさほど大きくはとれない。
BMW7シリーズ(F01/F02)のフロントのマルチリンクサス。左が前方。

さらにこれだけ、アッパーリンクとロアーリンクの長さが違うと、キャンバー角も一定には保てない。むしろリンク長をかえてキャンバー角をコントロールしているように思うが、F1のサスやダブルウイッュボーンではリンクを上下等長に近づけているものもある。ストロークした時にタイヤの接地角を一定に保つのが良いサスペンションだというわけではなさそうである。 これはもっと奧が深い。私は車については素人だが、すこしだけ分かってきたので、以下に記載した。

2011年12月4日日曜日: サスペンションの奥の深さ - ジオメトリについて



自動車業界もIBMPCと同じ道を歩むのでは)
アクティブホイールをどこかが提供し、この制御系をどこかのメーカが提供する。もちろん、動力系とサス系で得意なメーカが別々に制御系を提供しても良いだろう。
すると水平分業が進む。PCのHarddiskとMotherboard, CPU, memoryなどのように部品を専用メーカが提供するわけである。専用メーカ間では、競争により価格低下が進む。

そして組み立ては誰でも出来るようになり、IBMPCのように、ここでも価格競争と低価格化が進む。自動車産業もIBMPCのような、薄利多売に巻き込まれる可能性がある。

幸い、車は贅沢品であり安全が重要でもある。デザインや居住性など差異化要素は、PCよりも大きい。ボディ剛性や空力設計などが車の性能に大きく影響してくる、アナログ的な複合システムでもあるので、ディジタル的なPCとは違う。上記のサスペンションの奥深さもその一つであろう。ただし、そういう設計は大企業でないとできないかというと、小さなレーシング用のチューンナップチームがいたりする。

いずれにしても、生き残りを工夫しないと、従来のようにはいかない。



日産LeafはなぜRRにしなかったのか? 車重が重いのは損

最近、シリコンバレーでも良く日産Leafを見かける。昨日2011/11/25夕方に当地のダイソーに行く途中で色の違うLeafを2台路上で見かけた。かなり増えている。

日産Leaf) http://ev.nissan.co.jp/LEAF/
Leaf Specifications) http://ev.nissan.co.jp/LEAF/PDF/leaf_specification.pdf

重たいのは損)
Leafは電池が重いらしく、コンパクトカーの大きさで車両重量が1,520kgもある。現行Prius ZVW30のグレード間のわずかな重量増で燃費が落ちる(以下にリストアップ)のをみると車重が燃費に大幅に影響するのがわかる。発進停車のエネルギーロスは回生で回収しているので(詳細は以下で参照する2011/10/19のblogに記載) おそらくタイヤの転がり摩擦の増加によるのであろう。10・15モードでは低速走行主体なので、高速走行をするとさらに重量の影響が顕著なはず。電池の進化がないと、省エネも進まない。
  • Prius L - 車体重量1,310kg - 10・15モード燃費 38.0km/L
  • Prius S - 車体重量1,350kg - 10・15モード燃費 35.5km/L
以下の後半に、高速や一般道で渋滞すればするほど燃費があがるPriusの回生効果について、実測データとともに提示した。 
2011年10月19日水曜日:トヨタ プリウスはBポジションにバグ?? アイドリングストップしない.... Dモードに戻したら燃費が大幅に改善
Leafの駆動系Platform)
Motor Fan illustraged vol.25 「プリクラッシュセーフティ」1,600円, 2011/10/2刊行
p.12-13にあったLeafのplatform写真を以下に引用する。
上記雑誌はとても良い。以下の中で解説した。
2011年11月27日日曜日: ミシュランのアクティブホイールとMotor Fan illustratedの勧め

以後比較するTeslaについては以下を参照願いたい。
2011年11月26日土曜日:Tesla Model S - 高級EV自動車の4ドア版


上記LeafのPlatformは、右が進行方向であり、FFである。重量物の電池が車体中心の底面にあるので、Tesla同様にコーナリングは良さそうである。ただし、駆動系をフラットに綺麗に実装する点、フレームと一体化して剛性を高めるという点ではTesla model Sのほうが勝っていそうである。サスのジオメトリはLeafはフロントがストラット、リアがトーションビームであり、4輪マルチリンクのTeslaのほうが上である。ただし、サスペンションは奥が深く、ジオメトリだけでは語れない。トーションビームのリアサスペンションには利点もある。以下に書いた。
2011年11月27日日曜日: トーションビームサスペンションの利点  
EV化でスペースに余裕がでるのだから、工夫があっても良さそうである。そもそもLi-Ion電池が高価なので、Leafは最低グレードで定価が376万円もする。サスペンション、プラットフォーム剛性に、多少余計にお金を掛けても良かったのではなかろうか。(補助金については、末尾に補足する。)

なぜRRにしなかったのだろう?)
 上記写真でフロントサスのダンパー横の大きな箱はインバータである。
その下にあるモータはかなり小型の丸い筒である。これだけ小型であれば、なぜリアに配置してRR(Rear motor, Rear drive)にしなかったのであろうか。どうせリアのトランク下にはスペースが余っている。

多くのHVやEVでは、インバータとモータの距離を短縮している。電力ロスを防ぐためであろうか。。1) インバータとモータが離れるのが嫌でRRを断念したのかもしれない。また、2) モーター冷却、送風の問題もあろう。
が、どちらも工夫の余地はあると思う。

モータ出力が割と近い現行Prius  ZVW30(モータ出力 60kW, 207NM) のインバータが鉛バッテリーサイズであるのと比べて、Leaf(モータ出力 80kW, 280NM) のインバータはかなり大きい。発電機(MG1)とモータ(MG2)の2つがあるPriusと違い、Leafはモータしか存在しないので回路は簡単になってしかるべきである。

RRには以下の利点があると思う。
  1. 加速時には後輪荷重になるので、効率良くエネルギーが伝わり、大きな加速Gが実現可能
  2. 後輪で加速することにより、over steer気味になりコーナリングが自然。(FFのアンダーステアは技術進化により、最近では余り聞かれないが....)
  3. 前輪は操舵、後輪は駆動と専念することで機構が簡単になり信頼性が向上する。
  4. 操舵と駆動をわけることで、それぞれ最適なサスペンションジオメトリが選べ、操縦性が向上する
いずれにしても、ドイツやイタリアの高級車の多くが後輪駆動であるように、RRにすれば運動性能を期待するユーザも歓迎すると思う。

Tesla Model Sを参考に、次の世代のLeafでは工夫したらどうであろうか。
またフロントに小さなインホイールモータを内蔵し、さらに加速性能と操舵性能、回生の効率化を図る手もあろう。インホイールモータも良いものがでている。以下に書いた。
2011年11月27日日曜日: ミシュランのアクティブホイールとMotor Fan illustratedの勧め
Leafの電池: 2012/6/4追記)
別のMotorfan Illustratedに、あったが、Leafの電池は、紙のように薄い、LiIonポリマー電池を積層している。NECの技術であろう。これが、小さく、搭載性が良く、軽い電池となっているように思う。値段はどうなのであろうか。。(後日追記する)

補助金もでるが..)
日本では78万円の補助金:減税措置がある。カリフォルニア等の米国の州でも減税措置がある。補助金については後日調べて別掲したい。

Leafの補助金) http://ev.nissan.co.jp/LEAF/GRADE/

上記にあるように、減税措置の値は、あくまで最大値であり、上記を計算するとLeafでは、初年度に21.8万円の減税となる。

カリフォルニア州のEV車の減税措置は最大5,000ドルの模様
:  http://wheels.blogs.nytimes.com/2010/03/19/californias-new-5000-e-v-rebates-grab-em-fast/

その他、日本のエコカー補助金情報は以下とか:  http://www.kankyo-business.jp/topix/ecocar_topix_01.html

原発問題があるので、自然エネルギーが普及しないまま、石油回帰すると、EVはあまりCO2削減につながらないという批判もある。冒頭に書いたように、重たい電池で車体重量が増えるのも損である。


油圧で吸気バルブを制御するFIAT Engine

(2012/4/15 ようやく写真と解説を更新しました)

FIAT FIRE 1.4TBというエンジンは、油圧で吸気バルブ(intake valve)を制御する。
いわゆるノンスロットル(Non throttle Engine)の一つである。ノンスロットルエンジンには、カムで制御するBMWのバルブトロニックもある。以下にMoter Fan Illustrated vol. 38 "エンジン・テクノロジー" (本体1600円)p.36-37 よりバルブ部分の写真を掲載する。本誌は、 http://amzn.to/IMIuEW  から購入できる。興味のある方は是非ご購入を検討ください。私は、他にも10冊ぐらい持っています。

この機構をフィアットでは「マルチエア」と呼び、共同開発先のシェフラー社では、「ユニエア」と呼んでいる。以下、シェフラーでの取材の記事である。
2009年9月から自然排気105hp, ターボ加給(135hp, 170hp)がアルファロメオ MITOに搭載され販売されているらしい。
FIAT/SHAEFLLER / UNI AIR SYSTEM
可変動弁系、最新のノンスロットリングシステム


吸気弁駆動油圧系のカットモデル

排気バルブは通常通りカム(cam)による駆動。カムは排気2つ吸気用の油圧生成で1つであり、これを1つのコントロールシャフト上のシリンダあたり3つのカムで実現している。

15年くらい前に多くのメーカが研究していたらしいが、スロットルをなくしてポンピングロスをなくすことによるエネルギー利得より、油圧制御系にロスが上回ってしまうという欠点があった模様。つまり、通常のカムによるバルブ制御であれば、バネを圧縮したエネルギーはバネが伸びるときにカムに回収されるが、油圧ではそれがロスになってしまうということらしい。

FIATのエンジンでは、バルブトロニック以上の10%の燃費向上を達成するらしい。どこに秘密があるのかは不明とのこと。

(2012/4/15追記)おそらくは、駆動力はカムで油圧を作り得ている。つまりバルブ戻りの時の力は、油圧からカムに戻る。電動制御は途中の弁だけであり、このため、直接のカム式の直接の弁駆動に比べ電動制御に必要な余計なエネルギーも少なく、バルブスプリングに貯まったエネルギーも回収できるため、効率低下がないのではと思っている。


吸気弁の動弁系の動作概念図

カムシャフトの位相の途中で、吸気バルブのリフト量を制御しバルブを早閉じして、ミラーサイクルを実現したり、吸気行程で2回バルブを開くことも可能らしい(効果は疑問とある)。


複数回の吸気弁、開放のイメージ図。赤い部分が弁が開く部分。白い線が、常に電磁弁を開いたときの吸気弁の開き。


上記右側にあるグラフがリフトパタンのグラフ。上から。
  1. フルリフト・フル開角
  2. 遅あけ・早とじ・リフト量制限
  3. 早閉じ・要はミラーサイクル
  4. パーシャルロードと言われ、若干早く閉じ、バルブオーバラップをゼロにして、ポンピングロスを軽減する
  5. マルチリフト
驚くべき自由度の高さである。機構的には、シリンダー毎、1燃焼ごとに燃焼パターンを切り替えることも可能。将来的にはディーゼルへの応用も視野にはいっているらしい。

以下のYouTubeに動作説明の動画がある。埋め込みなので、クリックすれば動画が再生される。





このモータファンの雑誌はとても良い。以下の中で解説した。車を知れば動かすのがより楽しくなる。
2011年11月27日日曜日: ミシュランのアクティブホイールとMotor Fan illustratedの勧め

動詞p.73からエンジンの全体像を引用する。


2011年11月26日土曜日

Tesla Model S - 高級EV自動車の4ドア版

Teslaの4ドアセダン型EV自動車 Tesla Model SがSantana Rowというモールのショールームにあった。Santana Rowの紹介は以下
2011年11月26日土曜日: Black Fridayの高級モールの様子
Tesla Model S) メーカーの情報サイトは以下 http://money.cnn.com/galleries/2011/autos/1111/gallery.tesla_model_s_electric/index.html

このショールームには、Tesla Model Sのボディ(Body)とドライブトレインプラットフォーム(Drive Train Platform)の2つのモデルだけが展示されていた。ステアリングもサスペンションもドライブトレイン、フレーム構造もかなり良く考えられていると思う。
他にはTeslaのT-shirtsとか、リモコンのおもちゃとか小物などを販売していた。説明員は結構いた。

値段は、$570kからとのこと。電池容量によって値段が変わる模様(以下)
値段) http://money.cnn.com/galleries/2011/autos/1111/gallery.tesla_model_s_electric/6.html

トランクに子供席2席を追加することも可能。すると7人乗りか。子供シートといっても、4点式シートベルトである。
追加座席) http://money.cnn.com/galleries/2011/autos/1111/gallery.tesla_model_s_electric/3.html

ショールームの側面、かなり広い

 プロトタイプ展示の外観

店員はiPadを用いて説明

 モデルSの運転席。画面は実際のLCDではなく印刷したイメージ展示。
中央にB4サイズくらいはありそうな、巨大な縦型LCDディスプレイがある。
に拡大写真がある。

  電池は、座席下に収納される模様。重量物である電池がここに配置されることで、低重心、車体旋回中心と重心の一致、一体フレームによる高いフレーム剛性が達成される。
エンジンがないのですっきりしたモノである。
こういう台車方式は、今後の主流であろうが、生産ラインを変えないとならないので、当面は高級車だけかもしれない。似たような台車構造として、慶應大学のエリーカが知られている。http://www.eliica.com/project/eliica/chassis.html

Batteries are located in the passenger space. By locating batteries which is the dominant mass of the car here, the model realizes low center of gravity, matching rotation center of the cornering and the center of gravity, high frame stiffness. All of these contribute excellent handing. Drive train is very simple due to no engine.

 Rear の写真。駆動系は、RR-リアモータ(Rear Motor)、リアドライブ(Rear Drive)である。
手前の筒がモータらしい。ひょっとすると向こうの筒もモータで、左右後輪独立駆動かもしれない。となれば、トラクションコントロールにより旋回性能向上も期待される。
If both cylinders are motor,  both rear wheels are independently drived by two motors. The independent   drive would be combined with sophisticated traction control by each wheel and improve cornering stability further.

サス(Suspension) はマルチリンク(Multi-Link)。リンクはアルミダイキャストの模様。スチールのプレスではなく、コストを掛けている。
伸びきっているのもあろうがダンパー(Damper: ショックアブソーバ)が非常に大きい。

Suspensions are in Multi-link geometry, Lins seem to be made of aluminum die-cast and seems to pay cost for performance. Damper is large even considering that it is fully extended without load.

テスラのモータ(Motor)のカットモデル(Cut Model)
大きさは、上記車体写真で想像がつく

以下、サスペンションに関して紹介する。サスペンションの仕組みに関しては、以下に解説したので、詳しくは以下をご覧頂きたい。

2011年12月4日日曜日:サスペンションの奥の深さ - ジオメトリについて
 フロント(Front)はハイマウント型のダブルウィッシュボーン(High Mounted Double Wish Bone Suspension)。
実存転舵軸であり、実際の転舵軸(Steer axis)とタイヤ(Tire)の接地中心(理想の操舵軸)のずれ(Hub level  offset) が小さいので、操舵に必要な力が軽減されると同時に、転舵軸が操舵に専念できるため正確な操舵が可能になると思われる。
フロントのサスはローアアーム(Lower Arm)が2本のリンクなので、厳密にはマルチリンクと呼ぶのだろう。

Tire actual steer axis (king pin center) and ideal steering axis are very close. In another word, hub level offset is small. It is realized by additional pivot in upper arms and lower arms. This enables acculate handling.
Front suspension is High mounted multi-link. The lower arms are consists of two links.


リア(Rear)の駆動系。かなりコンパクトである。こちらはマルチリンクである。ローアーアームが非常に大きい。通常大きな体積を占めるインバータが存在しない。外してあるのか電池ボックス内に設定するのか。通常はモータの直近に置くので、外してあるのかも知れない。
左側にサス(Suspension)の2つの上部リンク(Two upper linkes) が見える。
ノンスリップデフは入っていないようであり、片方の車輪を回すと片方だけが回る。
ディスクブレーキは前後輪ともベンチレーテッドディスクで、ブレーキロータ(Brake Disk) の直径は、かなり大きい。

The drive train in the rear is very compact. No inverter is seen. Inverter is normally located close to motor and is very large. It might be not installed in the model.
We can rotate the tire very lightly. The rotation of one side of rear tire does not propagate to the other side, which tells that non-slip differential is not installed.
All four brakes are ventilated disk brake whose brake disk is very large.

 後輪。ブレーキロータ(ないしはBrake Disk) は露出しておらず、外側に保護パネル(panel) がある模様。奥側を見るとブレーキロータは普通のサイズにも見える。デモプロトタイプなので、実車とは異なるのかもしれない。
保護パネルでロータやブレーキパッドのキャリパーが見えない。保護パネルがあると放熱が悪くなりそうであるし、ゴミを挟みこむ危険も増える。通常は、ロータは露出させる。なぜこういう構造なのだろうか。

最近のタイヤは扁平率が高く。かなり肉が薄い

日産リーフはこれに比べるとかなり見劣りがする)

2011年11月27日日曜日:日産LeafはなぜRRにしなかったのか? 車重が重いのは損


に書いた。安いからしょうが無いか。。