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本ブログのアクセス統計: 60万アクセスを達成しました。ご訪問ありがとうございました。

60万アクセスまでの経過

2009年12月に始めた本blog。2011年7月ごろに10万アクセスを達成し、2011年12月13日には15万アクセスを達成。
その後、私も更新しておらず、アクセスは少し減りましたが、3月1日には18万アクセス。2012/4/18に20万アクセス、2012/8/21に25万アクセス、2013/1/18に30万アクセス、2013/12/17に40万アクセスを達成しました。しばらく見ていなかったら、2015/5/1に50万2584アクセスになっていました。またまた、しばらく更新しないうちに、2017/6/11に60万7197アクセスになっていました。2018/7/7 .. おお七夕 .. には63万0656アクセスになっていました。久しぶりに更新しました。

2014年9月15日月曜日

Intel の14nmプロセスの期待と課題 - IDF2014から

今回のIDFでは新しい14nmプロセスのcoreアーキテクチャ Broadwellがcore Mとして発表された。Intel のtick時期のコアなので、Haswellの論理をあまりいじらずに14nmにシュリンクしたもの。これの論理だけを刷新するtock期の製品が次に来るSkylakeである。

関連記事: IDF 2014 - 「Skylake」動作デモ公開、Broadwell後継として来年登場 - 基調講演レポート (マイナビニュース 塩田紳二)

Broadwellに関する記事: IDFでIntelが14nmプロセス世代の「Broadwell」を公開 (PCwatch 後藤弘茂のWeekly海外ニュース)

Broadwell 新PCへの期待)
Broadwell (14nm) - 商品名Core M利用の小型PCは、年末商戦にむけて10月から沢山でてくる。特に、小型化が進むことで、displayを取り外したり折りたたんだりするとtabletにもなる2 in 1を主流として売り込むことで、ARM社CPUが支配的なtablet市場にIntelが乗り込もうとしているように思う。

以下、IDF day2 11:00-12:00 Mega Session: PC Reinvention and Innovation
by Kirk Skaugen より

notePC用packageの比較:左が22nm Haswell、右が14nm Broadwell (Core M) 
上: 14nm Broadwellのマザーボード
下: 22nm Haswell利用のマザーボード
これだけ小さくなる
5年ぐらい前のlaptopPCと14nm Broadwell利用の2in1の比較 
2014/10月から各社よりBroadwell利用のnotePC 特に2in1 PCが沢山でてくる。
Lenovoのものは5種類に変化 (Transform??) していた。
Intel Processの課題)
今年1月といわれていて立ちあげがかなり遅れた14nmプロセス技術の詳細は明かされていない。
冒頭であげたBroadwellに関する記事: IDFでIntelが14nmプロセス世代の「Broadwell」を公開に解説があるとおり、Intelの微細化の展望が明るいわけではない。これを以下で紹介する。

22nmから14nmに微細化すると、一辺が1/√2 になるので単純にはchip面積は1/2になる。以下、Intel講演をみてもIntelの14nmプロセスは、(他社と違い)前世代に比べ本当に面積が1/2になることを誇っている。
トランジスタ性能をあげ(電源電圧を落として電力を下げつつ性能を維持し)、リーク(漏れ電流)を減らすなどの工夫をいれても、電力は70% にしかならない。

もともとCMOSにはスケーリング則があり、微細化すると電圧も対応して下げられたので電力密度は上がらず、消費電力が大きく下がり、性能も上がってきた。ところが電圧は無限に下げられるわけでもないし、配線も細さに限界があるので、最近はこれが行き詰まっている。
参考資料: 「スケーリング則の破綻と新材料・プロセスへの期待」

つまりCPUとして同じ電力消費にすると、chip面積あたりの発熱量が0.7/0.5=1.4倍になってしまって放熱しきれなくなる。世の中desktopから小型化に向かっているので、大きなフィンをつけたり、水冷とかは避けたい。

製造コストはチップ面積に比例するので、チップ面積を大きくするためには、値段アップのための顧客価値が必要になる。従来は、これを使いcacheサイズを増やして性能を上げるとか、GPUをつけてグラフィック性能を上げるとかで対応してきた。が、どうもcacheサイズもそろそろ必要十分になりつつある模様。

この証拠にハイパフォーマンス系のXeon は、最近発表した14nm版では12コアから18コアへと増やしたが、cache量やトランジスタ数はさほど増えていない。
18コア版Haswell-Eファミリに隠されたIntel CPU進化のトレンド (同じくPCwatch 後藤弘茂のWeekly海外ニュース)

まとめると、微細化により低電力化しても、に熱密度が上がるジレンマがあるので、cacheなどを巨大化してきたが、それが行き止まれば、CPUは次第にローパワーへと向かわざるを得ない。最近のIntelが、利益率の良いPC用CPUと共食いするのを知りながら、安価なTablet/Mobile向けCPUに向かっている背景には、こういう事情があるのだろう。

IntelもdesktopからnotePCへ薄型のUltrabook、そしてtablet共用の2in1へと向かい、ARMとの大競争が始まるのであろう。

Intelの14nmプロセスの講演)
IDF2014では、プロセスデバイスの研究開発のトップ Mark Borh, Intel Senior Fellowによる14nmプロセスの講演があった。( 基礎技術の発表はIDFでも最近かなり減っている。)
いつものように自信満々で歯切れのよい発表から...

Mark Borh
Markは、2011年にIntel初の3Dトランジスタ Trigate 22nmで強気の発表(以下に記載) をしている。

2011年5月16日月曜日: Intelの立体トランジスタ


Intelの微細化は順調に進んでいる
自分のサイズいりのスケールで22nmの大きさを比較。
笑いをとってツカミはバッチリ

ゲート(青い部分)の容量を減らして性能と電力を稼ぐ為に、
14nm (右)ではフィンを高くしている。このため従来は3 legだった
Trも2 legで済む。

配線層も順調に微細化

SRAMサイズも順調に微細化

微細化を評価するためには、ゲートピッチ x 配線ピッチで
公正に(つまり実際に面積縮小に効く具合で) 比較すべきだという主張

他社は3D化で足踏みがある(説明上インチキをしている)が
Intelは着実に微細化(Gate Pitch x Metal Pitch)している
トランジスタ辺りのコストは着実に下がっている
22nmから14nmになって、各ターゲット向けのどれにおいても
1.6倍ペースで低電力性(or性能)が向上
第5世代Core (Broadwell = Core M ) 第4世代Core (22nm Haswell)に比べ CPUは50%高速、Graphicは40%高速。低電力 TDPを60%削減
Broadwellでは、die sizeは単純計算では0.51倍になるはずだが、
機能増により実際には0.63倍

今年1月といわれていて立ちあげがかなり遅れた14nmプロセス技術の詳細は明かされていないし、自信満々の裏には、前章で述べたような苦しい事情があるのだろう。

調子の良い話とは、実は困った課題を隠そうとしている現れというのが真理なのかもしれない....

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