■ 利害にもとづいた議論は「熟議」とは言わない - WEBRONZA+政治・国際 - WEBマガジン - 朝日新聞社(Astand))← クリックすれば記事に飛びます。
こんな馬鹿げたことをやっているようでは、日本は完全に取り残される。とにかく、利権保護で頭が凝り固まったオヤジどもを何とか放り出さないと。。(この記事を書いたのも、私もオヤジであるが。。)
抜粋すると。
「もっとも、決定直前で抵抗が大きくても結論を変える気は毛頭ないので、「丁寧に」「時間をかけて」というのは、ひと呼吸おくテクニックを言うようだ。」
「自分の利害とは別の次元に立つことによって、あらたな議論が展開するのが熟議である。つまり、「金儲けより人命」という規範的な立場にいたることだ。仮想的にであれ、当事者すべての利害に適う立場にいたることだ。」「経団連のTPP推進はごり押しで、農協議員の絶対反対はただの守旧だ。」
「熟議のもうひとつの条件は、フェアな妥協への用意である。フェアな妥協とは足して2で割ることではない。真ん中を取って、50基ある原発の半分を止めることではない。フェアな妥協に必要なのは、自己の利害ではなく、他者の利害を尊重することだ。」
■ クルマ産業は電機の二の舞いにならないか?
抜粋すると。
「EVはモジュール化した「電気製品」であり、パソコンやTVと同じ類のものとなる。日本のクルマ産業が築き上げてきたガソリンエンジンの技術はほとんど必要ない。すると、EVの時代が到来したら、トヨタなど完成車メーカーにガソリンエンジンの部品や材料を供給している膨大な数の中小企業がビジネスを失うことになる。」そして、低速EVは、本体価格も運用費用もガソリン車より安い。いわゆる破壊的技術になりうる。
「一方、EV用のリチウムイオン電池の価格が高く、重く、1回の充電で走れる距離が十分でないことから、2020年どころか2030年になってもEVは10%も普及しないという反対意見も多い。だから日本のクルマ産業は安泰というわけだ。
本当にそうか?
京都大学経済学部の塩地洋教授の研究によれば、中国の山東省でとんでもない事態が起きている(『中国自動車産業のボリュームゾーン』昭和堂)。クルマ統計には現れてこない新たなカテゴリーの電動車が相当数、普及しているのだ。それは、最高速度が時速50km程度であることから、低速EVと呼ばれている。
低速EVは、高級なリチウムイオン電池ではなく鉛蓄電池を使うことから、1回の充電で50~100kmしか走れない。乗り心地も悪く、安全対策も不十分である。しかし、ナンバープレートなし(届け出なし)、よって税金なし、免許も保険も必要なし、ランニングコストはガソリン車の10分の1。何より価格が10万~50万円と激安なのだ。」
日本車は強いがあくまで、改良技術である。昔でいえば、衝突安全やABSなどは全て欧州発。
現在もディーゼルの改良もほとんどが欧州車発である。日本が、ストイキ燃焼と3元触媒ばかりに注目してNOx削減をやっている間に、欧州では尿素SCRに、粒子物質削減にはDPFに取り組んでいる。またガソリン車でも、一つ先のノンスロットルエンジン http://bit.ly/IxsOL0 を実用化している。三菱があきらめたリーンバーン直噴も、欧州では吸気時直噴として別な価値を見出している。(このへんはまとめてblogに掲載したい) 「EVはモジュール化した「電気製品」であり、パソコンやTVと同じ類のものとなる。日本のクルマ産業が築き上げてきたガソリンエンジンの技術はほとんど必要ない。すると、EVの時代が到来したら、トヨタなど完成車メーカーにガソリンエンジンの部品や材料を供給している膨大な数の中小企業がビジネスを失うことになる。」そして、低速EVは、本体価格も運用費用もガソリン車より安い。いわゆる破壊的技術になりうる。
「一方、EV用のリチウムイオン電池の価格が高く、重く、1回の充電で走れる距離が十分でないことから、2020年どころか2030年になってもEVは10%も普及しないという反対意見も多い。だから日本のクルマ産業は安泰というわけだ。
本当にそうか?
京都大学経済学部の塩地洋教授の研究によれば、中国の山東省でとんでもない事態が起きている(『中国自動車産業のボリュームゾーン』昭和堂)。クルマ統計には現れてこない新たなカテゴリーの電動車が相当数、普及しているのだ。それは、最高速度が時速50km程度であることから、低速EVと呼ばれている。
低速EVは、高級なリチウムイオン電池ではなく鉛蓄電池を使うことから、1回の充電で50~100kmしか走れない。乗り心地も悪く、安全対策も不十分である。しかし、ナンバープレートなし(届け出なし)、よって税金なし、免許も保険も必要なし、ランニングコストはガソリン車の10分の1。何より価格が10万~50万円と激安なのだ。」
日本車は強いがあくまで、改良技術である。昔でいえば、衝突安全やABSなどは全て欧州発。
EVにしても、BMW, VWなどの取り組みは、一つ先を行っている。たとえばVWの1Lカー http://bit.ly/HZcfGv ミシュランのアクティブホイール http://bit.ly/Ixt3FX というものもある。
車はすりあわせ技術なので、チューニングが重要であるが、欧州・米国と違い、日本では開発中の車を公道で試験することができない。それでもすりあわせをやってきた自動車業界の人には脱帽であるが、現行のToyota Priusを走らせてみると、やはりtuning不足を感じる。3代目であるのに、ECU(制御コンピュータ)のハイブリッド制御に未熟さが目立つ。http://bit.ly/tccLlo に書いた。
■10%ではなく10倍で考える―Moonshot thinking
抜粋すると。
「「ものごとは10%変化させるより、10倍変化させる方が、実は簡単だし、本質的な解決につながる」。これは、2月1日から3日間、サンフランシスコ郊外のゴルフリゾートCorde Valle Rosewood Resortを舞台に、開催されたSolve for 〈x〉というGoogle主催のワークショップでの合言葉の一つだった。」
ここで言われているのは、Google Xという革新研究所の発表である。
http://bit.ly/Ie3Uez に紹介がある。あまりに画期的な、自動運転車もここでやられている。以下の埋め込みをご覧いただければ、革新性がわかる(これについては、ここでおまけで触れるには余りにもったいないので、別記事に再掲しつつまとめたい)
ARメガネhttp://bit.ly/Ie42e6 以下にあるデモビデオもhttp://engt.co/HprHwh きわめてわかりやすい。埋め込んでみたのでクリックしてご覧頂きたい。
「日本でこの手の議論をすると、面白いアイデアであっても、すぐに「経産省が動いてくれるとやりやすい」とか「文科省に言ってみよう」とかという発言が飛び出しがちなのとは対照的だ(いつもそういうことを言い出す人が居るわけではないが……)。そういう観点からは、非常に前向きで、元気になるワークショップであった。」
Stanford大の建物や研究への投資にしてみても、ほとんどが民の活力で行われている。本当に日本と対照的である。
Stanford大の建物や研究への投資にしてみても、ほとんどが民の活力で行われている。本当に日本と対照的である。
「ハイリスクなことには変わりない。しかし、チャレンジなくして成功はないのである。そしてこのようなチャレンジが活発になされる米国の産業界は、底堅いということである。」 大きな成功が欲しければ、日本もリスクを取って欲しい。
以下 私の感想。
でも、日本は、改良技術に優れているので、ものまねで低いリスクでこなすこともできそうです。今、日本が上手くいかないのは、腰が据わらないからかもしれない。
そのうちblogにまとめたいと思います。うまくいっている会社はそういうことは無いだろうが、調子が悪い会社には、楽して大きく儲けようという人が、どうも増えているように思います。豊かになって、甘くなったんだと思う。特に年寄り達が。。
日本のやり方で強い企業にはYKKがある。
YKK)
http://bit.ly/IkdFcN によるとYKKの国内シェアは95%、世界シェアでも45%とダントツトップ(2位、3位のシェアが7-8%)。でも、最初は、米国製品をみて、吉田はこの時のことを後に「……アナがあったら入りたいとはこのこと。まったく目から火が出るような思いがしました」と振り返っている。
それを、ここまでにした。是非、研究して見習いたいものである。
YKKの戦略性には注目すべきモノがある。http://bit.ly/IkdFcN 「この「需要がある場所での生産」に加え、YKKの生産戦略として特筆すべきことは、ファスナーの生産機械をすべて内製化しており、その機械はどこにも販売されていないということ。アメリカでも中国でも、世界60カ国以上にあるYKKの工場には同じ機械が配備されている。24時間無人化され、ボタン一つで制御できる高性能マシンを配備した工場は、他社から見れば、ブラックボックスのようなもの。逆にいえば、YKKは工場そのものをブラックボックス化し、独自の技術や製品のクオリティを守ったからこそ、世界のYKKになったともいえる。」とある。
それを、ここまでにした。是非、研究して見習いたいものである。
YKKの戦略性には注目すべきモノがある。http://bit.ly/IkdFcN 「この「需要がある場所での生産」に加え、YKKの生産戦略として特筆すべきことは、ファスナーの生産機械をすべて内製化しており、その機械はどこにも販売されていないということ。アメリカでも中国でも、世界60カ国以上にあるYKKの工場には同じ機械が配備されている。24時間無人化され、ボタン一つで制御できる高性能マシンを配備した工場は、他社から見れば、ブラックボックスのようなもの。逆にいえば、YKKは工場そのものをブラックボックス化し、独自の技術や製品のクオリティを守ったからこそ、世界のYKKになったともいえる。」とある。
半導体産業は、製造装置を装置会社にゆだね、結果育てた技術が海外に流出した。自動車や携帯も中国で類似品が出回った。http://bit.ly/J6bW70 には、液晶、ソフトウェアの技術流出の話がでている。「週末になると日立技術者が韓国旅行と称してSamsonなどに技術指導をして、研究中のVA型とIPS型の基礎、応用技術、研究中の新技術を全て教え来てしまったのが原因だ。」とある。真偽のほどは確認していないが、社員とビジョンが共有されておらず、技術を持つ社員の扱いが悪いと、金を積まれたときに、こういう行動にでてもおかしくは無い。
中国・インドの労働力が安いからと、そこでプログラミングさせれば、技術を盗んでくださいといっているようなものである。半導体を復活させようとか言っているが、以前の失敗をちゃんと解析しないと、また元の木阿弥になる。
その性で、open innovationというグローバル連携に逆行する可能性もある。
昨今の傾向として、中庸、妥協、落としどころが得意だったはずの、日本のバランス感覚が、なぜこんなにも失われたのか、不思議に思っている。平和ボケで、度胸がなくなった。肝っ玉が小さくなった。自分の保身優先になった。のかもしれない。 個人情報保護も以前はズルズル、いまはぎちぎち、著作権保護も以前は、社内でソフトを違法コピーしまくり、いまは、厳密すぎるくらいな管理体制。と、羮に懲りて膾を吹いている。