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本ブログのアクセス統計: 60万アクセスを達成しました。ご訪問ありがとうございました。

60万アクセスまでの経過

2009年12月に始めた本blog。2011年7月ごろに10万アクセスを達成し、2011年12月13日には15万アクセスを達成。
その後、私も更新しておらず、アクセスは少し減りましたが、3月1日には18万アクセス。2012/4/18に20万アクセス、2012/8/21に25万アクセス、2013/1/18に30万アクセス、2013/12/17に40万アクセスを達成しました。しばらく見ていなかったら、2015/5/1に50万2584アクセスになっていました。またまた、しばらく更新しないうちに、2017/6/11に60万7197アクセスになっていました。2018/7/7 .. おお七夕 .. には63万0656アクセスになっていました。久しぶりに更新しました。

2012年11月5日月曜日

日本の強い産業: Toray

Carbon Fiber Composite Materials & their Applications in Transportation, Mr. Toshiyuki Kondo, President and CEO of Toray Composites (America), Inc. http://asia.stanford.edu/?page_id=4457 という講演があった。カーボンファイバー素材(CFRP: Carbon Fiber Reinforced Plastics)で武装したB787に対する、東レの貢献である。Stanfordの授業として録画され公開されるようである。

まさに、日本が強い産業のあり方を示しているので、引用しておく。

ポイントは、

  1. 自社のコア技術に自信を持ち、それを育てた
  2. 30年育成しつづけることで、欧州と米国が脱落し、日本勢3社が70%以上の世界シェアを持っている
  3. シアトルで顧客のボーイング社と密着している
  4. 社長(トップ)が、技術のポイントを完全に押さえている 。内容が分かってのプレゼンなので、プレゼン自体が説得力があって、分かりやすい。質問にも、的確に答えていた。
時間が無い方は、スライドの6番と7番を見れば様子が分かる。
日本の部品産業、素材産業が強いのは、長期的に投資し改良し続けると、日本の会社の強み、長期戦略性、日本人の粘り強さがでるということであろう。

司会者から、「ソフトウェアとかITみたいに、変化が激しく短期決戦ではないので、欧米人は勝てないのかなぁ。というコメントがあったが、まさにその通りだと思う。というか、変化が激しい産業で戦うなら、日本は、別な戦略・戦術を考えなければならないのであろう。

最後のQ&Aから、CFPの課題を書いておく。

プレゼンから)
要点を示すスライド写真をいくつか抜粋する

1.コアとなる3つの技術を持ちそれを育ててきた。(自社のコア技術を理解している)

2.もともとのレーヨンという技術を、ハイテク素材に発展させてきている

3.カーボンファイバー(CFP)は製造でCO2を出すものの、移動体に使えば、移動時のCO2排出が減るので、コストメリットがあるという明確な推進原理を理解している

B787で、CFRPの使用率50%を達成。(実は、強靱なCFRP素材を用いることで、主翼のアスペクト率をあげ、細く長くしているので、翼の効率も上がっている)

4.ボーイング社と密着して30年以上にわたり技術開発をしてきた。初期のころは、ごくわずかの部材にしかCFRPは使われていない

5.衝撃に対してアルミ合金より弱いのでB777では主要材料には使えなかった。これを、素材の組み合わせで解決した

6.まとめの図:1960年から開発を開始し、左グラフのように強度を大きく今日かさせてきた。そして2010年時点で、ようやく航空機と欧州の自動車産業が立ち上がりつつある。この時点で、世界シェアは、東レが39%でトップ。次が、Toho Tenaxで17%、次が三菱レーヨンで10%。なんと、この3社で世界シェアの66%を持っている。ただし、CFRPでの売り上げは、いまだ東レの売り上げの4%程度らしい。

7.上段4本が日本の4社。一番上がToray。したに沢山あるのが、欧米の競合。30年以上かかる事業化の途中で、みな脱落してしまっている

8.技術とマネージメントで成功した。こういうことが堂々といえる日本の大企業はまだまだ沢山ある。自信も持って良い
これを踏まえて円高について以下にまとめた)

2012年11月5日月曜日:日本の製造業を苦しめる円高の本当の理由



質問から)
2, 4 は私がしたもの。。情報元は、Motor Fan illustrated vol.61 カーボンの実力 http://amzn.to/SH0ac8 


1.  Q: 素材は、B787の工場近くで作って、立体成型はB787の工場でやるのか。
     A: そうだ。海外で整形して運んでくるものもある。

2. Q: CFRPの整形法には、プリプレグ(布型になって、樹脂をしみこましたもの)、樹脂が別になっているもの、プレス成形をするSMC などいろいろある。プリプレグを使うと保管や成型にコストがかかるようだが。。それぞれの利点は。。
    A: CFRPの強度は、以下できまる。

  1. 繊維の整列度
  2. 最適な樹脂の含有量
この2つの点で、いまのところプリプレグに勝るものはない

3. Q. 自動車用には、BMWとかBentzが興味を持っているようだが、日本車はどうなのか。
    A. やや欧州が先行した形だが、日本車も追いついてくるのでは。。
4. Q. CFRPの接合部は、金属ネジが入れてあったりするが、接合が問題なのか。。
    A. そうだ。ねじ山の強度に耐えられないので、ネジ部に金属を埋め込む。


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