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本ブログのアクセス統計: 60万アクセスを達成しました。ご訪問ありがとうございました。

60万アクセスまでの経過

2009年12月に始めた本blog。2011年7月ごろに10万アクセスを達成し、2011年12月13日には15万アクセスを達成。
その後、私も更新しておらず、アクセスは少し減りましたが、3月1日には18万アクセス。2012/4/18に20万アクセス、2012/8/21に25万アクセス、2013/1/18に30万アクセス、2013/12/17に40万アクセスを達成しました。しばらく見ていなかったら、2015/5/1に50万2584アクセスになっていました。またまた、しばらく更新しないうちに、2017/6/11に60万7197アクセスになっていました。2018/7/7 .. おお七夕 .. には63万0656アクセスになっていました。久しぶりに更新しました。

2012年11月6日火曜日

AppleがCPU自製化の噂


「Apple、MacのCPUをIntelから自社製へ切り替え?」 http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1211/06/news051.html

AppleがMacintoshのCPUをiPhone/iPadで採用している自社製チップに切り替える検討をしているという噂がある。あくまでも噂だが、先の経営幹部変更でハードウェア部門のトップになった、Bob MansfieldはMIPS社で、とあるCPU設計プロジェクトを統括していたこともあり、CPU設計の専門家である。

また、AppleはPAsemi http://en.wikipedia.org/wiki/P.A._Semi というCPU設計の会社を買収しており、A4, A5, A5XなどのSoC(Systems on Chip)を自社設計している。さらに最新iPad (iPad4相当)に搭載される、A5X のCPUは、ARMの設計ではなく、オリジナルな設計(Micro Architecture)といわれている。http://pc.watch.impress.co.jp/docs/column/kaigai/20120308_517340.html
古くは、Intel社がDECから買い取ったStrong ARMなどがそういう設計である。

命令セットアーキテクチャとマイクロアーキテクチャ)
CPU設計にはいろいろな階層がある。実物に遠いところから書くと以下のようになる。
  1. SoCとしての組み込み
  2. (命令セット)アーキテクチャ
  3. マイクロアーキテクチャ
  4. 回路
  5. レイアウトパタン
  6. デバイス、製造
低電力設計をする場合には、全てが絡んできて、一番物性に近い6の影響が一番大きい。

アーキテクチャライセンス)
自社の独自マイクロアーキテクチャによるCPU開発は、ARMのアーキテクチャライセンスという高額なライセンス契約をすれば可能であり、世界では、Samsung, Apple, Motorollaなどが所有していると言われている。

このライセンスを所有することで、自社でMicro Architecutreを設計し、場合によっては、命令セットを追加しても、ARM側は、コンパイラなどのツールや、ツールなどのエコシステムを対応させてくれる。という意味で、自由度がある分、高額なのであろう。
通常のARMライセンスでは、全てのコードにおいて、1クロックまで一致した動作をすることをARMは要求しており、これによって、どこの会社のARMコアも全く同じようにソフトが走ることを保障している。

製造技術が心配)
ところが、Intelは、CPUの大きな利益をもとに、とんでもなく半導体技術が進んでいる。


半導体製造技術では、Intelが2位のTSMCやGlobal Semiconductorなどを大きく引き離してしまった。Intelと組まないと、これが心配である。詳細は、以下に書いた。


2012年11月8日木曜日: 半導体微細化の力 - Intelのすごさ


設計は、Appleがやって、製造はintelというのが、ベストといえばベストだが、intelの制御を逃れて、価格と技術を自主管理したいという目的は達成されない。

プレゼン用のリモコンとレーザペン

今や学会でも、演壇には立たないで、Steve Jobsのように会場を歩き回りつつ、プレゼンするようになっている。以下にCPUやハードウェアの国際学会Hot Chips 24 (2012年)の写真を掲載する。これはキーノートだが、一般講演もこの形で行われる。


元Intel 486の開発責任者、現VMware社長のPat Gelsinger  ( http://en.wikipedia.org/wiki/Pat_Gelsinger ) の講演風景

ここで必要になるのは、以下。
  1. 会場に最前列に舞台に向けて置かれた複数台の大画面LEDディスプレイ。これにスライドが映し出されるので、講演者はあたかも客席と会話しているように講演ができる。
  2. ヘッドセット型の小型無線マイク。ネクタイに付けるものよりも、高感度で、ノイズも拾いにくいので、歩き回っても大丈夫
  3. スライド用のリモコン
  4. 必要に応じて、レーザポインター。(講演者が、スクリーンを振り返ることになるので、スライドの作り方を工夫した方がよいが。。)
  5. できれば、スライドに埋め込まれた、ビデオや音楽など。。
リモコンとレーザポインタをamazon.comで購入した)
まず、Apple remote http://bit.ly/PzsQEm だが、最近のMacやMacbook Airに、赤外線受信器がついていないので使えない。


Bluetooth接続のリモコン、Mac/iPhone/iPadのiTunesのコントロール(音量、演奏Play/早送り/巻き戻し)ができる。ホームボタン(SIRIの起動)、プレゼンの制御や、カメラの遠隔シャッターにも使えるらしい。MacのiTunesのリモコンとして結構便利。ボタン電池を2個使用。39.99ドル

赤のレーザポインタつきのリモコン。12.49ドル。単4電池を1個使用。USBのドングルが本体に格納できて、これをMacやPCに繋ぐとそれだけで、無線でパワポなどの講演の進め・戻れができる。Functionボタンを押すと、進め・戻れのボタンを、スライドを一旦消す・スライドショーを終了に切り替えることもできる。パワポもMacのKeynoteも対応。


緑のレーザポインタ。単4電池を2個使用。他にも青、パープルがあるが。青は暗く、パープルは赤と似ているので、買わなかった。3本セットで18ドルというのもあった。

3つ並べた様子。

上が、リモコン付きの赤。下が緑。確かにレビューにあったように、緑は非常に明るく見やすい。

放射能とエレベータ事故の違い

「エレベーター事故をスルーするノーリスク教の信者達」

の議論は的を得ていると思う。
食品安全にしても、原発にしても、なんだかわからないものは怖い。エレベータや交通事故は原因がはっきりしているから、まあ、しょうがない。という論理が働いているように思う。

これに対して、「原発事故の本質は、数十年から数万年にわたる影響にある。」とか、「影響は広範に及ぶ」と反論する人がいるが、その影響というものが、どれだけ恐ろしいものかの議論がほったらかされていて、単におびえているように思える。

放射線の危険がどこにあるのかをちゃんと議論したうえで、リスク議論があるべきであろう。本当に放射能が恐ろしいものなら、冷戦時代に開放型核実験をやった、米国や中国で相当の害がでているはずである。

死者数で考えると)

2012年9月2日日曜日: 日本の死者数の分析


に書いたように、日本では年間100万人の死亡者がいて、内訳は、肺がんが6万2千人。自殺が世界最悪の2万8千人。自動車事故が4千人。他殺が400人であるが、他殺ばかりが報道されるのは、「見えない危険に対する恐怖」のせいであろう。

http://bit.ly/SOD5W8 には、今回の原発事故での死者600人(報道されていないらしいが。。)は、放射能によるものではなく、介護の必要な患者を放置して(介護者が避難したため)死亡したもののようである。ところが原発の避難計画には、病院の患者をどう扱うかという項目がなかった。全くの人災である。これが隠蔽されているとしたら、大変な話しである。

また、別な資料には、http://sustainablejapan.net/?p=2142 には、同じく600人と死者数がでているが、避難途中の被曝が原因とある。(正確には、福島の事故での世界レベルでの放射能死者数の推定に関するStanford大Burton Richer のEES論文(2page) 最低15人、平均値130人, 最大1100人とあり、それに対するJohn E. Hoeveらの返信コメント(1 page) で、600人という値がでている。)
今回の外人の避難をみても、外人のほうが、安全側に倒して過敏に反応する(逃げ出す)のには、配慮が必要である。いずれも、避難の仕方に問題があったという考え方はできないのであろうか。。

ま、そういう対応しかできない、政府や電力会社なら、「原子力発電などやめてしまえ」と短絡するのも分からないではないが、経済上大きな影響がでることになる。実際、震災が起きた2011年ではなく、原発が全停止した2012年春の貿易収支に影響が出ている。

2012年7月9日月曜日:  原発再稼働について、少し深掘りしてみた...


ま、貿易黒字と多大な外貨準備高のせいで、円高になっており、これが是正されれば、電機業界など苦境に苦しむ業界は楽になるが、輸入しているものは高くなる。そもそも、国民の生活というよりは、金を貯め込むのが趣味(?)の日本の政治家や経済人には許容されにくい選択かもしれない。以下に書いた。

2012年11月5日月曜日: 日本の製造業を苦しめる円高の本当の理由


低レベル放射能の害)
Facebookで以下の写真を引用して、騒いでいた人がいた。


一番低くて広く広がっている青いところが0.3uSv/hだとして計算すると一年で2.6mSvです。日本での自然放射能が1.4mSv wiki : http://bit.ly/Tz4wTx であり、高空は宇宙放射線が強くて飛行機にのればこの10倍以上浴びるのですから、多くの地域では気にする必要はなく、福島でもこの10倍程度なので、おそらくは人体には影響はでないのでは。

先のwikiにあるように国際宇宙ステーションISSでは、1日1mSv以上浴びますし。。。あとは粒子として飛び散っているもののがあった場合には、体内被曝の問題でしょうが、これは黒鉛炉の炉心が爆発して大量の放射性の粉じんを飛び散らかしたチェルノブイリ事故とは比較できません。沸騰水型炉がメルトダウンして、水素爆発を起こした今回は粉じんはとんど飛び散って折らず。おもに、放射能での汚染水の問題になるでしょう。

数値を安易に参照するとパニックを招くだけなので、まずは、あるていど検証してから流したほうがよいと思います。

最近の日本人は、とみに科学ができなくなっており、先進国から脱落するのではと懸念しています。人文・自然科学がわかるマスコミを、もっと増やして欲しい。

低濃度自然放射能の害)
では、福島近辺は危険なのか。。

世界で自然放射能が高いエリアの調査結果が  http://bit.ly/ShZ1VN にあります。日本の20倍越えの自然放射能の地帯でも人々は普通に暮らしているようです。また、ラドン温泉の放射能強度は自然放射能の200倍から2万倍もあるようです。このサイトにも年間200mSv以下では影響がでないとかかれています。

飛行機に沢山乗る人は、そもそも普通の人の10倍近く自然放射能を浴びるので、体外被曝という点では10倍程度なら影響は少ないかと思いますが、放射線濃度が高いのは確かなので、専門家によるしっかりした検討結果を公表するべきだと思います。

ストレスが掛かると、ストレスによる健康被害も出ます。

別な例)
http://bit.ly/Si0bk0 にある、高放射能地帯の放射線値 0.9〜28mGy/年〜88mGy/年は、別な資料です。 http://bit.ly/Si07Rr より1Rが10mSv=8.77mGyなので、1mSv〜31mSv〜100mSvにあたる。 以下のように結論づけている。
これら高自然放射線地域の住民の末梢血リンパ球染色体異常は対照地域と比べて増えていた。しかし、健康への影響は認められなかった。
産児の性比、先天性異常、流産、死産、乳児死亡、生殖能(受胎率、出産率)を調べた結果によると、対照群と比較して、「良い」影響も「悪い」影響も認められなかった。
ストレスも悪い)
ある方のコメントを引用します。
放射線による人体への影響のほとんどは、癌の誘発要因ですが、この癌についての理解も大事と思います。
癌というと発がん性物質で起きるというイメージがありますが、特段発がん性物質を摂取しなくても、人間の体のなかでは1日にある一定数のがん細胞が、遺伝子のコピーミスなどにより発生しているそうです。ただ、人間の体には免疫機構があるので、それら発生したがん細胞はほぼ全部排除されます。ただまれに生き残るがん細胞がでてきてしまうと、それがいわゆる癌に発展していくわけです。
つまり、癌の発生には、遺伝子にエラー(コピーミスなど)を生じさせる促進要因と、免疫機構という抑制要因があります。放射線は前者になりますが、唯一の原因というわけではありません。一方、後者に影響するものとしては、ストレスがあります。
なので、放射線の影響を全く無視して良いというわけではないですが、影響を気にしすぎて強いストレスを感じていては、本末転倒になりかねない、ということです。
寺田寅彦さんがなにかに書かれていましたが、「適度に怖がる」というのが、難しいことですが、一番大切なことです。
そもそも、生物自体が置かれている本質的な危険)
そもそも、酸素呼吸型の生物は、細胞を破壊する酸素を呼吸に使っています。http://bit.ly/U7sIyk にあるように、ミトコンドリアで生成される活性酸素が、遺伝子を破壊します。危険要因は放射能だけではなく体内に沢山存在するので、免疫系や抗酸化作用が必要で、それを正しく動作させるためにはホメオスタシス http://bit.ly/U0onXQ が保たれている必要があります。ストレスがかかると、このホメオスタシスが崩れるようです。

海外の機関)
 ECCR http://chikyuza.net/n/archives/8340 の報告には福島事故の影響で、40万人に余分に癌が発生するとあります。(この情報源は、反放射能の過剰反応で有名な、バズビー http://bit.ly/SQOSAC なので、全く信用なりませんが。。)

外部被曝の値をみると、特に顕著な問題は生じそうにないのですが、それでも発がん性の向上が懸念されるとすると、内部被曝と精神的ストレスを疑う必要があります。後者は、直接には放射能の影響ではないので、報道の仕方と受け止め方の問題になります。

 内部被曝の原因にある粒子状物質の発散量を正確に測定する必要があるのでしょうが、外国の団体がそれをしっかりとやれているのでしょうか。。もしも、発生状況が違うチェルノブイリとの類推というのだとすると、ずさんなように思います。

 こういう海外の文献を鵜呑みに引用する例がありますが、その前に、海外の調査結果の根拠の検証が必要に思います。被災者が避難できないとすると、逆に精神的ストレスを書けて病気を誘発する原因にもなりかねません。

 とにかく、日本の狂牛病事件でもわかるように外人達の調査は発表は、ものごとを大きく安全側に倒すので、そのまま引用すべきではないと思います。これらについては、調べて、理解するまでは引用はしないつもりです。

 住んでいないので逃げるところのある人(傍観者)と、生活のかかっている当事者達の違いでしょう。あとは、核拡散防止などの政治的な思惑も絡んできます。

信頼の置ける機関)
「信頼のおける機関」を作って、情報を精査してほしいと良く言われますが、これは幻想のような気がしています。これも、ある方のコメントを引用します。
今回の事故で東電や政府は信頼を失っています。なので、多くの人、特に原発に反対する人は、政府や国の機関を全否定しているように見えます。現状で、国立機関がその「信頼のおける機関」になりえなくなっています。 
国に対抗できる組織としてはマスコミなど報道機関があるはずなのですが、このところの体たらく(森口騒動や、尼崎の事件の容疑者の写真誤掲載など)のように、取材力・検証力の点で、とても「信頼のおける機関」にはなりえません。(補足、電機業界の不振の原因も調べられませんし、科学技術に関する知識も非常に乏しく、たんに聞いたものをそのまままとめる程度の報道が増えています。また、 2012年11月5日月曜日: 地震と断層  に書いたような矛盾や、上記の放射能の害の解析すらまともにやれていません。)さらに原発事故に関しては、大スポンサーであった東電に批判的になれないのでは、という不信感も漂っています。 
では民間は、というと、原発事故の調査そのものについては、「福島原発事故独立検証委員会」が奇跡的に成立し、評価の高い報告書を出すことに成功しています。この組織がどうして、どのようにして信頼を得ることになったのかは、非常に興味深いテーマです。この委員会に名を連ねた名だたる有識者の権威がその信頼の一端とは思うのですが、その有識者の方々も多くは前職などで国の機関に属されています。原子力に関係あろうとなかろうと、国の機関に属していればダメで、だけどやめていればOKというのも、変な話です。ただ、この委員会は完全にボランティアで行ったという事ですから、これに「信頼のおける機関」という大任を恒久的に負わせることはできないでしょう。 
民間事故調以外の民間あるいは学術界を考えますと、それこそ百家争鳴で、いろんな意見があります。その中身も、学術的検証に耐えるしっかりした証拠に基づくものから、捏造に近いものや怪しげな理論まで様々。そんな中、特に昨年のような社会全体がヒステリー状態の場合、学者がうかつに意見を表明できない雰囲気があります。科学的な正しさの議論と、感情・人情としての善悪の議論は別の話のはずなのですが、ごっちゃにされてはどうしようもない、という状況でした。 
つまり、どこにも「信頼のおける機関」は存在しません。「信頼のおける機関」は自分たちで創出・維持するものではないでしょうか? 
いまはどうしようもなく低能だとみなされている政府もマスコミも、国民が選択してきてそうなってしまったのだ、ということは認識せざるえません。同様に、「信頼のおける機関」も自分たちで作っていくもののはずです。「民間事故調」のようにかなりのコストを負担して作っていくのか、あるいは、しっかりと国民で監視をしつつ国の機関の一部に委託するのか、方法はいろいろとありますが、どこかのエライ人が用意してくれるという幻想は、捨てておくべきと思います。

2012年11月5日月曜日

地震と断層

地震と断層について、追記したい。

日本は活断層だらけ)
そもそも日本は断層だらけです。日本での活断層の定義は、
1) 有史以来活動した形跡があって
2) 地上から見えているところ 
3) 今後活動するかは不明 

というものです。

日本は、プレートの引き込みが強いのか断層だらけで、さらに神戸の震災や北陸の震災は、活断層でないところで起きています。また、東関東大震災も活断層とは関係がない、プレート型の地震です。日本で、活断層といわれていたところが震源になっておきた地震がどれだけあるのでしょうか? また、関東平野は、最近の噴火でできた、関東ローム層で覆われていて、断層が見えないので、活断層がほとんどありません。

2012年6月6日水曜日: 活断層を避ければ大丈夫という勘違い


にもデータを書きましたが、日本では震源と断層は関係があまりありません。

カリフォルニアとは違う)
カリフォルニアの地震のように、毎度、活断層である、サンアンドレアノス断層 wiki http://bit.ly/Ucynn0 が震源になっているものとは全く違います。サンアドレアノス断層は、みごとに横ずれ断層です。アメリカ合衆国太平洋岸のカリフォルニア州南部から西部にかけて約800マイル(約1,300km)にわたって続く巨大な断層であり、断層の活動によって周辺地域は地震の多発地帯となっています。以下写真。wikiには、「て太平洋プレートと北アメリカプレートの境界をなすトランスフォーム断層」と記載があり、日本に沢山ある、地震によっておきた、ひび割れとは異質なものだと思います。

こんな断層が日本にありますか?


状況が違うので、違う考え方をすべきなのでしょうが、なぜ、それをせずに、やみくもに安全側に倒すのでしょうか。。 

安全神話の弊害)
日本にある安全神話というものが、事故対策をおろそかにしているように思います。100%安全というものはあり得ないのに、マスコミを含めて、皆がなぜそれを信仰し、事故対策や自己訓練を怠りつづけるのでしょうか。以下にも書きました。


ソフトバンクのSprint買収を深読みしてみた

日経新聞 http://s.nikkei.com/SH5EUe に、ソフトバンクの米スプリント買収の記事が出ている。この買収で、ソフトバンクは、201億ドル(約1兆5,709億円)を出資する。
1年以上、静かに様子を見てきた孫。スプリントは1年で市場予想を上回る600万台のiPhoneを販売した。「これなら行ける」。iPhone販売のノウハウを知る孫は勝機を見る。
とあるが、そんなことで、3位のスプリントが1位  2位に勝てると思っているのだろうか。ショッピングモールにいっても、スプリントの売り場は閑散としていることが多い。

実は、米国のニュースでは、この買収は、ほとんど話題に上っていないのだが。。

これまでの日本どの記事も、ソフトバンクが米国携帯キャリア3位のスプリントを買収する目的や勝算について全く触れていない。そこで、これについて解析してみたい。

以下、私の全くの想像なので、それに期待してソフトバンクの株を買って損をしても、全く責任は持ちません。あしからず。

タイムマシン商法)
孫さんのタイムマシン商法は、進んだ米国で実績のあるものを、日本に輸入して安全に儲ける手法だったはず。ところが、今度は、進んだ日本のLTEで米国sprintを...と言い出している。

携帯技術では、日本が進んでいるのか??
  1. 米国では、verizonがドコモと同時期からLTEを導入しているので、LTE(米国では4G, 本来は3.9G)では、日本が進んでいるわけではない
  2. また、日本も米国もわずかなヘビーユーザが通信帯域を占有しているので、米国では、Sprint以外は定額制も断念して、半従量制に進んでいる
  3. テザリングなどのサービスはずっと以前からやっている
  4. 米国の携帯の通話料は、以前から日本より遙かに安い  (以下に書いた通り、携帯間の通話はキャリアに関係なく基本料金に含まれており、固定電話や海外通話も驚くほど安く、海外ローミングも非常に安い)

    2011年3月26日土曜日: verizonとAT&TのiPhone4を比較した (米国の携帯通話料は驚くほど安い!!)

実は他に狙いがあるのでは)
今、携帯業界には新たな風が吹こうとしている。

ソフトウェア・デファインド・ラジオ (SDR)である。さらに、これとCloudつまりGoogleのようなデータセンターでのデータ処理を組み合わせて、基地局でのbaseband処理を、データセンターでやると、様々な可能性が出てくる。ただし、SDR は、一般には、ソフトウェアで定義された通信部品を使った通信の実現をさす。http://bit.ly/Uuc1Ie に紹介がある。
以下では、クラウドベースの基地局を指してつかう。

http://www.cloudbasestation.org に学会 (権威あるGlobecom 2012) の案内(英語)があるように、米Alcatel-Lucent、中国Huawai 、中国 China mobile等が興味をもってすすめている。ここには日米のキャリアは一つも入っていない。

また、http://bit.ly/SIrMO0 に、Alcatel-Lucentによる解説記事(英語)もある。このLight-Radio (下の図では、Centralized BBU) というのが、ここで私がクラウドベースのSDNと定義しているものである。


クラウドベースのSDRとは)
  1. アンテナは、Digital信号をRF(無線電波)に変換するだけの簡単なもの
  2. Digital信号の処理(いわゆる(ディジタル)ベースバンド処理と呼ばれる信号処理 - 詳細は後述)は、データセンターの豊富なCPUパワーを使い、データセンターのCPU上のソフトウェアが行う
  3. 方式が変わっても対応可能。すなわち、WiFi, 2G(PDC, GSM), 3G(WCDMA, CDMA 1X) , 3.9G (LTEないしは Xi), 4G, WiMax などの処理の差は、データセンター側のプログラムで吸収
  4. 従来専用装置でやっていた、ハンドオーバ(基地局切り替え)の処理も、データセンターのソフトでやれる
  5. データセンターのCPUパワーとメモリ量は膨大にあり、計算能力は十分であるうえに、全てのアンテナの処理を集めてやるので、処理量の変動が均一化され、処理能力が有効活用できる
  6. これをすすめれば、複数キャリアが同じアンテナを共有することも可能
  7. 日本でも米国でも、どこのキャリアも知っている公知の手法
  8. CPUが高性能化したので、計算性能は十分。通信路も十分に早いし、途中の通信データの汎用圧縮技術も良いものが出てきている
  9. SDNは、Googleが昔からやりたがっており、学会でも沢山発表している
  10. アンテナなどの装置が軽くなるので、新興国などの展開に有利に思える
  11. ソフトの開発が必要
  12. アンテナへのDigital データの交通整理は、Openflowという安い通信スイッチを用いて、これも、データセンターの集中制御で効率良く行う
つまり、3,4,5,6あたりを総合すると、需要にあわせて、アンテナを有効活用できるわけである。Aキャリアの3Gに繋ぐユーザが増えたエリアではアンテナはその電波をだし、Bキャリアの4Gが増えてこれば今度は同じアンテナでBキャリアの4Gを出す。と、設備の有効利用ができるようになる。また、5Gが出てきても、アンテナ設備を変えなくても済むし。あるアンテナが壊れたら他のアンテナで代用したり、設備の有効活用ができる。

http://bit.ly/SIso6k にある、Samplify Systemsでは、アンテナまでの伝送用の信号圧縮技術を開発提供している。

ソフトバンクの狙い??)
ということで、このクラウドベースのSDNに乗り出すのではなかろうか。。そのためには、データセンターとソフトウェア技術を持つ相手と組む必要ある。まさに、それはGoogleではなかろうか。

Steve Jobsが生きていると、iPhoneやiPadと対立する、無償OSであるAndroidを開発しているGoogleと組むことはJobsの怒りを買って、iPhoneなどApple製品が扱えなくなるかもしれない。が、今はJobsがいない。なので、Googleと組むチャンスと踏んだのではなかろうか。

さらに、日本では規制が強すぎるし、大きなデータセンターもなく、ソフトに強い会社がいなくてやりにくい。

そこで、Sprintを買収して、昔からキャリアに乗り出したがっていたGoogleと組んで、この技術を開発する。VerizonやAT&Tが手をこまねいているうちに。。既存インフラが強い企業は、むしろやりにくいので、米国キャリア3位のSprintのほうが動きやすい。

その技術を今度は日本に持ち込んで、進んだ技術で、NTTとAUと戦う。また、上記8のように新興国展開も可能。

と、ここまで戦略があれば、1兆円払っても元が取れると思う。
そういう狙いであったときの課題は、黒字がでるようになるまで、ソフトバンクの体力が持つかであろう。

SDR用のソフト開発とGoogleのデータセンターの借用は、さほど費用は掛からないと思う。むしろ、Androidを開発したGoogleの目的は、データセンターの先にある端末の支配で有り、その先には、その間をつなぐキャリアを手中に収めることも計画している(現に、2007年にSan Franciscoに無料WiFiを作ろうとして失敗している。http://bit.ly/SHdehL ) はずなので、手弁当で無料でやってくれる可能性すらある。

装置メーカの仕事ではないのか?)
もちろん、装置メーカも提案していると思うし、それが本筋。ただし、従来とはいくつか違ってきている。
  1. Google, Facebook, Amazon等は、自前主義である
  2. 運用ノウハウが重要であり、仕様だけでは片付かない。したがって、キャリアと密着した開発が必要
  3. サーバ部品もコモディティ化しており、ボードは台湾、CPUはインテルになってきており、メーカの差異化要因は、低電力を踏まえた筐体やシステム設計とか、ソフトウェアに移ってきつつある
  4. クラウド時代の運用ノウハウは、クラウドを持っていないとメーカには乏しい
と、従来メーカの強みだったものが、Google,Facebookなどに存在する格好になりつつある

自前主義)
ボードを台湾等から調達し、CPUは数が必要なのでIntelから直接調達して、コストダウンを書けている。

また、サーバという形で設計するのではなく、何万台もサーバがあるデータセンターを一つの筐体として設計することで、コスト・メンテナンス性・電力消費を最適化している。

FacebookがOregon州のPreinville に作った新データセンタ( http://wp.me/pwo1E-3zV がに日本語の紹介記事であり、ビデオもある。)では、PUI 1.07という恐るべき低消費電力を達成している。(PUI=データセンター全体の消費電力 ÷ IT機器の消費電力)つまり、送電、照明、冷却のロスがゼロになると小さくなり、1が最小という値である。

また、Facebookは、2年ほどまえから、Open Compute Projectを推進している。自前のサーバ設計を無料で公開して、みなで、サーバを共用することで、自分達が使うサーバの価格を下げようとしているようである。
かれらにとって、サーバは単なる基盤であり、これで儲けるよりも、安くて高性能で低電力であるほうが魅力なのであろう。

これは、IBM,HP,NetAppや日本のサーバメーカにとって脅威なのではなかろうか。IBMはすでにSIを本業に移行しているから影響が少ないかもしれないが。

課題)
冒頭の記事には、
「米国では国家安全保障上の懸念から、ソフトバンクが中国・華為技術(ファーウェイ)の通信機器を使っていることを問題視する声も出始めた。孫は一つ一つに具体的な解決策を示さなければならない。」ともあった。Hauwaiは、SDRの一つの機器になる安いOpenflow switchを提供しようとしている。こちらはネットワークをソフトウェアでコントロールするので、SDN (Software Defined Network)と呼ばれている。が、それも、経路選択を中央コントローラからストラテジックに制御できるのでSDRと整合性が良く、重要な部品となりうる。OpenflowはStanford大のProf. Nick McKeown. らが開発した技術であり、http://www.openflow.org/wp/learnmore/ などが本家サイトである。http://www.sophia-it.com/content/OpenFlow に簡単な説明がある。日本では、NECが黎明期からやっており先端の技術を持っている。

ただし、これにつかうOpenflow スイッチは、台湾からでも、日本の企業からでも調達は可能であろうし、それ自体にはインテリジェンスがなく、インテリジェンスと情報は、Data centerなどに置かれる制御ソフトの中にあることを説得できれば、この問題は解決する。

ディジタルベースバンド処理)
無線に詳しい方が、無線用語と違うため混乱したようなので、この業界の用語と、携帯電話やWiFiの仕組みを解説しておく。

ディジタルベースバンドLSIのシェア)
http://bit.ly/Ucx4o3 に、端末向けのディジタルベースバンドチップに関して、2010年の世界シェアがあり、Qualcommが世界ーである。ルネサスエレが、その技術を2010年にNokiaから買収して、どこまで食い込んだのかは不明である。

概要)
以下。http://www.qiaj.jp/pages/frame20/docs/handbook-lte.pdf の図1と表3を引用する。
信号処理は、ディジタルベースバンド部で全て行い。アナログの回路では、ヘテロダイン wiki: http://bit.ly/SIoSZF をかけて、無線周波数にあげ、パワーアンプで増幅し、フィルタをかける。表3にあるように、RFに入れるまえの信号は、せいぜい20MHzなので、ディジタル的には余裕で処理が出来るし、2GHzを越える昨今のCPUでも処理が可能である。
図1. 4G (LTE)の端末基地局の回路構成
表3. ベースバンド信号部の信号帯域と変調方式(LTEとWiMax)

ただし、送っているデータ速度がLTEで下りの最大が328Mbps, 上り86Mbpsなので、アンテナとの間には、この和を越える伝送帯域は必要になる。もっとも、ベースバンド部をアンテナの上においても、同じ伝送帯域が必要になるので、高速無線方式の本質的な課題である。

さらにはシャノンの定理 http://bit.ly/SIul2E があるので、帯域は余計に必要になるのが、無線の高速化の本質的な問題である。限りある電波帯域を有効活用するには、WiFiのような短距離無線や有線通信を多用したほうがよい。今後、マイクロセル化が進むであろう。するとアンテナコストを下げ、ベースバンド処理を効率化するために、SDN化が進むであろう。

まぎらわしいところ)
肝心の信号フォーマットはすべてディジタル部で生成しており、ある意味、ここは、もともとDSPなど信号処理プロセッサやディジタル回路がやっているので、すでにソフトウェア無線になっているといえばそのとおりである。が、SDRという呼び方では、これを基地局のアンテナにある専用装置では無く、より汎用性の高いCPUのソフトウェア、さらにすすめて、汎用的な圧縮を簡単にかけてData Centerにもってきて、Googleなど巨大なデータセンターで処理することで、多方式に容易に対応できるようにすることをさすようである。

ディジタルベースバンドの回路例)
 以下、W-CDMA (ドコモ、AT&Tなどの方式)のディジタルベースバンド部の構成ブロック図を  http://www.apmc-mwe.org/mwe2007/pdf/TL05-02.pdf から掲載しておく。通信方式に依存して、非常に複雑な処理をしており、ここが通信方式の本質であることがわかる。基地局では、このディジタルベースバンド部で、複数のユーザの信号の重ね合わせ、(受信部では分離)を行うようである。そもそも、3Gで使われているCDMA(Code Division Multiple Access)  では、ユーザ毎に貸与した拡散パターンを重ね合わせないと復調できないので、RF部では、ユーザの分離はできない。

ディジタルRF)
 RFの処理をディジタル回路で行うことで、広帯域化、電力制御による低電力化などを達成する、ディジタルRFという技術もある。

Intel とかZigbyでやっている。
Intelに関して、PCwatch http://bit.ly/UcwKWu に解説があるので、写真を引用しておく。

従来のディジタル(緑の部分)とアナログRF(青い部分)の切り分け

ディジタルRFでは、よりディジタル部が増える。つまりアナログ部を簡単にして、汎用性を高めやすい

日本の製造業を苦しめる円高の本当の理由


http://s.nikkei.com/RyaUbp に、「日本の家電は6重苦じゃない、「1重苦」だ  フジマキ・ジャパン社長」 藤巻健史氏 という記事がある。

この記事、円高を是正すれば、日本の電機などの産業は回復するとある。いつものことだが、ナゼ円が高いのかの解析がなく、円を下げれば良いとなっている。物事には原因があるので、原因を解析しないで対処療法をするのも限界がある。

円高の原因)
http://www.stat.go.jp/data/sekai/10.htm に国際収支がある。

http://bit.ly/RyaWQw に、経済局国際経済科の各種データがあるが、日本の外貨準備高はとんでもなく多い。そして、GDPの実質成長率も決して悪くないし、貿易収支も中国についで大きな黒字である。これが、円は高止まりしている理由である。後者のリンクから、以下に図表をいくつか引用する。

日本はドイツ、中国についで貿易収支の黒字幅が大きい。それも、震災と原発事故による燃料輸入の影響か2011/2012で下がっているが、それまでは、さらに大きかった

各国の外貨準備高、2012年のところが韓国と中国が入れ替わってしまっている。日本の外貨準備高は中国についで多い

為替は、貿易収支と外貨準備高に連動している様子が分かる

日本の失業率は上がってきているが、相変わらず世界の標準からは低い。これは、貿易黒字の理由は、強い産業があるからに他ならない。カーボンファイバー、東レが世界シェア39%で世界一、2位3位も日本企業で、日本企業が世界シェアの70%を持っている。これは、ものになるまで30年間投資し続けてきて、欧州・米国の企業が脱落してしまっている。以下に書いた。

2012年11月5日月曜日: 日本の強い産業: Toray


つまり、ソフトとかITのようにものになるのが早くて、変化が激しいものでなければ、日本は非常に強いということである。

新興産業を育てれば変化が激しい産業でも勝てる)

2012年9月6日木曜日: 家電と自動車の違い


に書いたように、日本や海外かどうかにかかわらず、環境変化が起きると、大企業はコストカットを行って、競争力を失っていく。Steve Jobsが戻ってきて大復活したAppleも一時はこれで死にかけている。

のように大企業は、そもそも変化に対応しにくいというのもあるので、そこを工夫しないで、変化する産業に対応するのは難しい。

電機やIT業界は、アナログ → デジタル → 組み込みCPU/ソフト/FGPA  → WiFi/3G/クラウド と激しく変化してきており、とても30年スパンでじっくりと考える余裕などはないであろう。

なぜ振興産業が育たないのか?)

新興企業が育たない理由として、株や生産投資が回らないのがあろう。これは、日本だけがデフレなのにもでている。デフレ対策をやればよいのだろう。

 http://oshiete.goo.ne.jp/qa/5434163.html にデフレ対策がでている。

ここ15年の日本では銀行がお金を貸さないから不況になってるような事がメディアで盛んに言われていましたが、実態はそうではなく国民がお金を使わないからだったのです。国民がお金を使わないから企業の儲けも少なく、銀行の貸出先も限定的にしか存在しないという状態が続いて来たのです。
ということであろう。デフレ対策としては、老後や将来を心配せずに、お金を使うようにする。不安じゃないよ、明るいよという気分を盛り上げるのでしょうか??

地球には優しくないけれど。。米国人の購買意欲をみていると、そう思う。仕事を効率的にやれるようにして、レジャーや消費に使える時間を増やすとか。。

なんとかならないのでしょうかね。。

冒頭で引用した記事について)- 知人の意見から。
藤巻氏は、元元がトレーダーなので、トレーダー達によるマーケットで為替相場が決まることに、とにかく意識が行くんです。それで、そのレートによると日本の家電には競争力が無い、という観察になるので、一重苦という話になるのだと思います。 
 でも、トレーダー達による取引量がいかに大きいにしても、それは僅かな時間のうちに反対取引されてしまうもので、長期的な相場を決めるのは、実際の貿易のはず。その意味では、家電が採算が取れない為替相場を成り立たせている、他の貿易が存在するのであり、そことの相対的な問題のはず。(それは、上記の意見を支持している)
 そういうふうに、為替相場を通じて比較優位への収束を達するもの、と見るべきで、家電はトヨタとか東レ(たとえば)に勝てなければ生き残れない。。 
ただし、将来性のある産業分野なら、単にそういうだけで見限ってはいけないんだろうけれど、その判断は難しい 

日本の強い産業: Toray

Carbon Fiber Composite Materials & their Applications in Transportation, Mr. Toshiyuki Kondo, President and CEO of Toray Composites (America), Inc. http://asia.stanford.edu/?page_id=4457 という講演があった。カーボンファイバー素材(CFRP: Carbon Fiber Reinforced Plastics)で武装したB787に対する、東レの貢献である。Stanfordの授業として録画され公開されるようである。

まさに、日本が強い産業のあり方を示しているので、引用しておく。

ポイントは、

  1. 自社のコア技術に自信を持ち、それを育てた
  2. 30年育成しつづけることで、欧州と米国が脱落し、日本勢3社が70%以上の世界シェアを持っている
  3. シアトルで顧客のボーイング社と密着している
  4. 社長(トップ)が、技術のポイントを完全に押さえている 。内容が分かってのプレゼンなので、プレゼン自体が説得力があって、分かりやすい。質問にも、的確に答えていた。
時間が無い方は、スライドの6番と7番を見れば様子が分かる。
日本の部品産業、素材産業が強いのは、長期的に投資し改良し続けると、日本の会社の強み、長期戦略性、日本人の粘り強さがでるということであろう。

司会者から、「ソフトウェアとかITみたいに、変化が激しく短期決戦ではないので、欧米人は勝てないのかなぁ。というコメントがあったが、まさにその通りだと思う。というか、変化が激しい産業で戦うなら、日本は、別な戦略・戦術を考えなければならないのであろう。

最後のQ&Aから、CFPの課題を書いておく。

プレゼンから)
要点を示すスライド写真をいくつか抜粋する

1.コアとなる3つの技術を持ちそれを育ててきた。(自社のコア技術を理解している)

2.もともとのレーヨンという技術を、ハイテク素材に発展させてきている

3.カーボンファイバー(CFP)は製造でCO2を出すものの、移動体に使えば、移動時のCO2排出が減るので、コストメリットがあるという明確な推進原理を理解している

B787で、CFRPの使用率50%を達成。(実は、強靱なCFRP素材を用いることで、主翼のアスペクト率をあげ、細く長くしているので、翼の効率も上がっている)

4.ボーイング社と密着して30年以上にわたり技術開発をしてきた。初期のころは、ごくわずかの部材にしかCFRPは使われていない

5.衝撃に対してアルミ合金より弱いのでB777では主要材料には使えなかった。これを、素材の組み合わせで解決した

6.まとめの図:1960年から開発を開始し、左グラフのように強度を大きく今日かさせてきた。そして2010年時点で、ようやく航空機と欧州の自動車産業が立ち上がりつつある。この時点で、世界シェアは、東レが39%でトップ。次が、Toho Tenaxで17%、次が三菱レーヨンで10%。なんと、この3社で世界シェアの66%を持っている。ただし、CFRPでの売り上げは、いまだ東レの売り上げの4%程度らしい。

7.上段4本が日本の4社。一番上がToray。したに沢山あるのが、欧米の競合。30年以上かかる事業化の途中で、みな脱落してしまっている

8.技術とマネージメントで成功した。こういうことが堂々といえる日本の大企業はまだまだ沢山ある。自信も持って良い
これを踏まえて円高について以下にまとめた)

2012年11月5日月曜日:日本の製造業を苦しめる円高の本当の理由



質問から)
2, 4 は私がしたもの。。情報元は、Motor Fan illustrated vol.61 カーボンの実力 http://amzn.to/SH0ac8 


1.  Q: 素材は、B787の工場近くで作って、立体成型はB787の工場でやるのか。
     A: そうだ。海外で整形して運んでくるものもある。

2. Q: CFRPの整形法には、プリプレグ(布型になって、樹脂をしみこましたもの)、樹脂が別になっているもの、プレス成形をするSMC などいろいろある。プリプレグを使うと保管や成型にコストがかかるようだが。。それぞれの利点は。。
    A: CFRPの強度は、以下できまる。

  1. 繊維の整列度
  2. 最適な樹脂の含有量
この2つの点で、いまのところプリプレグに勝るものはない

3. Q. 自動車用には、BMWとかBentzが興味を持っているようだが、日本車はどうなのか。
    A. やや欧州が先行した形だが、日本車も追いついてくるのでは。。
4. Q. CFRPの接合部は、金属ネジが入れてあったりするが、接合が問題なのか。。
    A. そうだ。ねじ山の強度に耐えられないので、ネジ部に金属を埋め込む。