- 中国、インド、日本など東洋では、家族は親子関係を中心に成立しているようである
- 一方、米国、イギリス等の欧米では、家族は、夫婦関係を中心に成立している
欧米では)
この結果、欧米では、子供には財産を渡すこともないし、別に大家族で同居することもなく、子供は大人になるとさっさと独立してしまうようである。私の知人の白人は、父親が大会社の重役で大金持ちだったが、全く親のスネなどかじっていないようであった。
子供は、半人前としてしか扱われない。旅行に行っても、乳飲み子をベビーシッターを頼んで部屋に置き去りとか結構ある。有名な、地中海クラブは、フランス人が作った保養施設なのでフランスの金持ちが多いが、朝食から子供を付属の保育施設に入れ、夕食まで食べさせてもらうのが普通である。昔、南の島の地中海クラブに行ったときには、子供を2-3日預けっぱなしにして、他国まで遊びに行った夫婦もいた。子供はやはりちょっと荒れていた。。
そのかわり親権は弱い。米国では、小学生以下の子供を車や自宅に子供だけで残しておいたことが近所や通りがかりの人にばれると、親は警察に通報され大騒ぎになる。日本でかつてあった、子供を車において、パチンコをして、熱射病で死んでしまったなどとなれば、重罪は免れないと思う。
この結果、子供は何とか早く大人になろうとして、背伸びをする。欧米の子供達が大人じみた発言をするのも、そういう背景があると思う。
アジアでは)
一方、アジアの親は一般に過保護になる。
シリコンバレーに中国人とインド人が大半を占める高校がある。シリコンバレーの中国人、インド人の比率は相当高い。
親は、勉強に非常に熱心であり、父兄会があると、やれ、成績の基準はどうか。。大学への内申はどうか。と親が熱心に聞く。子供達はクラブ活動もほとんどしないので、まともなクラブがない。
米国には塾という習慣があまりないので、親が、もっと宿題をだせと、圧力を掛けるようであり、とてもこなせないくらいの宿題がでる。
また、シリコンバレーには公文式の教室があり、インド人と中国人の親が、子供を迎えに詰めかけている。体操や音楽などの塾通いも盛んである。
私は、基礎学力「リテラシ」がないと、創造性は生まれないと、文部省がかつて実施した「ゆとり教育」には大反対であった。だが、実は、「ゆとり」の目指すところは、白人のような創造性であり、教育熱心な親にとっては塾通いと受験戦争を助長させ、教育に熱心でない親には、子供の放任による学力低下を招いたのであろう。
本当の、「ゆとり」は、日常生活のなかで、自活力をつけ、考える力をつけるということが狙いであったと思う。知人は、「ゆとり」のため、遊びの宝庫である、野山に子供を連れて行ったことで、子供達がたくましくなったという。
そういう狙いだったが、親が理解せず、単に子供がビデオゲームやテレビで時間をつぶしてしまっていたとしたら、「ゆとり」の目的など達せられるはずがない。大学に入れないからと、中高一貫の私学入試のために、小学生からの塾通いにはしれば、それも「ゆとり」にはつながらない。システムだけ変えても、心が入らなかった例だと思う。
その結果生じるクリエィテビティの差)
2011年11月24日木曜日: 老害、エセエリートの害
に書いたように、米国の会社の幹部を牛耳るのは、白人ばかり。アジア人は働き蜂にしかなれない。当然富は白人に集まる。ということが起きるように思う。
お勉強ばかりしていても、クリエイティビティが生まれないのである。
勉強には正答があるが、社会の正答はだれも作ってくれていないのである。
また、お勉強ばかりして、競争ばかりしていても、コミュニケーション能力がつかないというのもある。
東大の超エリートからなる中央官僚が、国民の気持ちが分からなく、省庁間の予算取り争いしかしていなかったり、優秀なはずの国会議員が、とんでもなく時代遅れだったりする(以下に書いた) のも、この影響かと思う。
2011年11月15日火曜日: 時代遅れのプレゼンテクニックの日本の政治家たち
日野皓正(ジャズトランペット)が家族でニューヨークに住んでいた時、子供は放っておいて、夫婦中心で暮らしていたと、ステージで語っていました。子供を放って海外旅行とか。そのステージは息子の日野賢二(Eベース)と共演。非常に才能ある日本屈指のベーシストですが、親が「英才教育」したわけではなく、自力で這い上がった様子でした。日野賢二も、このままではヤバイと思い、自分で稼いだりした様子をステージで語っていました。
日野賢二は自由奔放さがプンプンしていて、日本人離れしたオーラを漂わせていますが、おそらく育つ環境の違いがああいうオーラを漂わせるのですね。
「日野皓正ライブ featuring 日野”JINO”賢二 at シャトーカミヤ」 http://d.hatena.ne.jp/kzhk/20110925/p1
ただし)
離婚すると親権の問題がつきまとう。その結果、欧米では、離婚した夫婦の子供は、離婚の契約に従い、元の両親の間を行ったり来たりしたりすることが多い。
当然、親権の取り合いの訴訟が激化する。
品物のように扱われる子供がかわいそうである。
知り合いで、「本当の愛」を求め離婚し、何度かボーイフレンドを替えた後、再婚した白人女性が居る。が、再婚して、子供がかわいそうなので、もう二度と離婚はしたくないと語っていたようである。
理想は)
あまり過保護になると、子供の自主性は育たない。が、子供を無視しても良くない。西洋式も東洋式もどちらも不完全なのかもしれない。
お互いの良い面を取り込んで、最高のシステムが作れないものだろうか。
コミュニケーションの取り方も違う)
2011年11月14日月曜日: 日本とアメリカ人のつきあい方の違い
にも書いた違いもある。
どうも夫婦や恋人関係も同じであって、問題があれば直ぐにフォローするし、フォローがなければ、それは駄目=離別ということらしい。
一方、日本はこの辺をぼかす文化なので、いつの間にか夫婦関係が破綻していたが、一方は全く気づかなかったということが頻繁に起きるようである。
男女の違いもありそう)
洋の東西を問わず、男女の違いもありそうに思う。
これらを理解した上で、理想の家族を作る方法というのを、科学したら動であろうか。。